完璧主義のママ友を諭したのは?
最近、11歳の長男の友だちのママ、Bさんに誘われて長男と親子バレーに通い始めました。長男と一緒にまずはレシーブからと一生懸命練習し、3回目の練習で会ったのがAさん。Aさんは練習の合間に会社の人に連絡をとり「もっと効率的に仕事してもらいたいなー、完璧を求めすぎる私がいけないのかな?」と、いかにも忙しそうな会話を繰り広げていたのが印象的でした。
そんなAさんは、バレーでも完璧を求め、人の失敗は許しません。私が失敗すると、Bさんやほかのメンバーたちは「ドンマイ、大丈夫だよ! 次はひろえる」など、前向きな言葉をかけてくれるものの、Aさんだけは露骨にイヤな顔に。そして、「何やってんの? 全然ダメ。真剣にやって?」と、私にだけ聞こえるような声で言うのです。しかし、Aさん自身がうまくいかないときもあります。そんなときは、「いまのトス、もう少し高くしてくれないと打てないよ~」など、自分ではなく人へ努力を求めるのでした。何人かのメンバーは、そんなAさんに対して少しうんざりしている様子です。
ある日、練習試合が組まれることになり、ママチームの試合に私も参加することになりました。息子たちとその友だちも応援に来てくれ「ママ頑張ってね」とうれしい言葉をもらいます。Bさんの「練習試合だから気負わずリラックスしてプレーしよう、みんなでフォローし合おう」という言葉とともに、みんなで力を合わせようと和やかな雰囲気で試合が始まりました。しかし、Aさんだけは違います。メンバーが失敗するたびに「しっかりしてよ~そんなんじゃ勝てないよ!」と、イライラを隠しきれない様子。ミスをした私も「そんなボールもまともに受けられないならバレー辞めたら?」とキツイ言葉を投げかけられ、ショックを受けました。休憩に入ってからもAさんのイライラはおさまらず、その場の雰囲気は最悪なものに。
しかし、そんな雰囲気を、応援に来ていた子どもたちの言葉が変えます。「うまくいかないときは話し合うことが大切なんだよ? みんなで頑張るんだよ」「ねー。リレーの練習のとき○○先生が言ってたもん!」と、Aさんに向かって言ったのです。子どもたちの言葉にすかさずBさんが、「そうだね! そのとおりだよね」とひと言。子どもたちのまっすぐな言葉に面くらった様子のAさんは気まずそうにうつむき、その後の試合では静かにプレーしていました。コート内では「ナイス! 大丈夫だよ!」などポジティブな言葉がいきかうように。息子や子どもたちの言葉のおかげで、楽しくプレーができたのでした。
大人になると「みんなで助け合う」という子どもたちの中では当たり前のことでも、素直にできなくなることがあります。だからこそ、息子たちの純粋な言葉がAさんにも突き刺さったのだと思います。誰かに頼ること、失敗した人をフォローすることは、年齢に関わらずとても大事なこと。初心に帰って、素直に「仲間と協力して楽しむ」ことを思い出した出来事でした。
著者:池田いおり/30代・ライター。11歳と6歳の活発な男の子を育てるママ。仕事と子育てに奮闘しつつも、自分の時間を何とか確保してリフレッシュしている。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年8月)
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