「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は、逆子に関するご相談です。
Q.逆子は何週までなら大丈夫なのでしょうか?
第2子妊娠中です。妊娠24週6日の健診で逆子と言われました。まだ動くから大丈夫と医師から言われましたが、何週までは逆子でも大丈夫なのでしょうか?
高塚あきこ助産師からの回答
経産婦さんで、子宮のスペースに余裕がある場合、逆子になったり、また頭位に戻ったりと、クルクル向きを変えるお子さんは多いですよ。最終的に、逆子のままお産を迎える方は全体の5%ほどと言われていますし、妊娠28週ごろまでは、逆子になりやすいと言われています。ですので、まだまだ回る可能性も十分にありますし、個人差はありますが、妊娠38週ごろになって、それまでずっと逆子だった方が、突然頭位に戻ったというケースも、私は何人も見てきました。
おなかが張っていたり、体が冷えていたりすると、逆子になったり、逆子が治りにくくなるとも言われていますので、暖かくして、あまりご無理をされずにお過ごしになるといいかと思いますよ。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください
逆子になるのはなぜ?
逆子(骨盤位)になる原因には、赤ちゃんがおなかの中で自らくるんとからだの向きをかえられないため生じると考えられていますが、原因がはっきりしたものはほんの一部です。
逆子(骨盤位)の原因・リスクには以下のようなものがあげられます。
<ママ側の要因>
・子宮の形が通常とは違う形になっている(形態異常)
・子宮筋腫
・胎盤の位置が通常とは違う位置にある(前置胎盤・低置胎盤)
・狭骨盤
<赤ちゃん側の要因>
・早産
・多胎(双子以上)
・羊水過多
・胎児奇形(無脳児・水頭症)
逆子の原因には諸説ありますが、不明な点が多いのが現状です。したがって、現時点で逆子を予防するための有効な手段はありません。ですが、「冷え」が原因と言われていることもあります。腹帯などでおなかを冷やさないようにしたり、体を温めるはたらきのある食べ物を摂るなどして、冷えを予防していきましょう。
逆子の分娩法は? 自然分娩はできる?
逆子(骨盤位)と聞くと、自然分娩は難しいと思われがちですが、初産か経産か、おなかの中の赤ちゃんの姿勢や赤ちゃんと骨盤の大きさはどうかなど、条件によっては経腟分娩(いわゆる自然分娩)が可能です。
ですが、逆子(骨盤位)の赤ちゃんの出産の際には、頭位の場合とは違った分娩介助技術が必要とされるため、熟練した医療者の存在が欠かせません。
また、赤ちゃんがお産の途中でばんざいの姿勢をとってしまうこともあります。そうなると、赤ちゃんの頭がスムーズに出てこられなくなり、苦しくなってしまいます。そのほか、陣痛が弱くなってしまったり、破水とともにへその緒が赤ちゃんより先に出てきてしまうおそれもあります。
条件によっては、自然分娩も可能な逆子(骨盤位)ですが、米国産婦人科学会の勧告を受けて、日本でも帝王切開を選択するケースが増え、今ではほとんどの産院で逆子(骨盤位)の場合、帝王切開がおこなわれています。
※参考:基礎知識(妊娠中)「【動画・イラスト解説】逆子(骨盤位)とは?原因・逆子体操・逆子の分娩法について」
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