4月~6月は残業しないほうがいい? 社会保険料の内容と決まり方

2019/05/10 20:00
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この記事では、ファイナンシャルプランナーの大野先生が社会保険料の内容と決まり方についてお伝えします。社会保険料には、健康保険、厚生年金保険、介護保険(40歳以上)、雇用保険(公務員・短期雇用者等を除く)の4種類があること。社会保険料が4月から6月の3カ月間の収入金額をベースにしているなど詳しく解説します!
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健康保険、厚生年金保険、介護保険などの社会保険のイメージ

 

「4月から6月はあまり残業をしないほうがいい」というお話を聞いたことはありませんでしょうか。これは1年間の社会保険料が4月~6月の収入に基づいて決まるからなのですが、社会保険料の内容と決まり方で把握されていない方もいらっしゃると思います。

 

今回は会社員・パート等の給与所得者の社会保険料の内容と決まり方についてお伝えします。

 

1.社会保険は健康保険、厚生年金保険、介護保険の3種類

お給料から天引きされている社会保険料は、健康保険、厚生年金保険、介護保険(40歳以上)、雇用保険(公務員・短期雇用者等を除く)の4種類となります。なお、雇用保険は労働保険に分類され、毎月の給与総額(標準報酬月額)の0.3%または0.4%が保険料となるため、今回は触れません。

 

ご存知の人も多いと思いますが、健康保険は病気・ケガ・出産等の自己負担の軽減、厚生年金保険は老後の生活費だけでなく、障害時の給付や死亡時の遺族への保障、介護保険は介護費用の負担軽減を目的とした制度です。

 

原則として、健康保険(または国民健康保険)、厚生年金保険(または国民年金)、介護保険は、すべての人が加入するため「国民皆保険・国民皆年金」と呼ばれます。そのため、自分の意思や勤務先の都合で脱退したり、保険料を変更したりすることができません。それでは、保険料がどのように決まるか次でご説明いたします。

 

2.社会保険料は4月~6月の収入を基準に決まる

勤務されている人の社会保険料は、4月から6月の3カ月間の収入をベースに計算され、その年の9月から翌年の8月までの保険料が決まります。

 

収入とは基本給だけではなく、「標準報酬月額」と呼ばれるものを基準とします。この標準報酬月額に含まれる金額は、基本給以外に、役職手当、勤務地手当、家族手当、通勤手当、住宅手当、残業手当などの、労働の対償として勤務先から現金または現物で支給されるものが対象となります。

 

そのため、4月から6月に残業をすると残業手当が増え、社会保険料が上がります。このように社会保険料が決まるため、「4月から6月はあまり残業をしないほうがいい」という話が広まっていると思われます。

 

3.具体的な保険料の金額とは

それでは、保険料がどの程度になるかを確認していきましょう。

 

健康保険料・介護保険料は、加入している健康保険組合によって異なります。一般的な健康保険組合である全国協会健康保険協会(協会けんぽ)では、平成31年3月時点の健康保険料は都道府県別に保険料率が決まり、標準報酬月額の9.69%~10.75%、介護保険料は一律1.73%となっています。

 

これを勤務先と折半しますので、実際の負担額は標準報酬月額の4.485%~5.3755%、介護保険料は一律0.865%となります。大企業や業界団体の健康保険組合では、協会けんぽと異なる保険料率ですので、該当する方はホームページなどでご確認ください。

 

厚生年金保険は、健康保険とは異なり勤務先での差異はなく、標準報酬月額の18.3%です。これを勤務先と折半しますので、実際の負担額は標準報酬月額の9.15%となります。なお、産前産後休業中・育児休業中は社会保険料が免除されます。

 

 

給与明細は手取りだけを見る人も少なくないと思いますが、4月から6月の働き方と合わせてどの程度社会保険料に支払いをしているかを確認する機会にしていただければと思います。

 

監修者・著者

ファイナンシャルプランナー 大野高志


1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。


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