私をバカにするA子
部署異動した初日、私は「この部署で働くことになりました。よろしくお願いします」とあいさつ。すると、身なりが派手な先輩社員のA子は鼻で笑いながら、「どんな人が来るのかと思ったら、めっちゃ地味だね。芋くさい! 」と言いました。
どうやらA子は、容姿端麗な女性社員と男性社員には媚を売り、私のようなに地味な人にはあいさつさえしないよう。いつも外見ばかり気にしていて、何をしに会社に来ているのやら……。しかし、A子の見た目に魅了される男性社員は多いのも事実でした。
つらい日々の中でも恋をした私
A子の私への当たりは日に日に強くなり、さすがに嫌気がさしてきました。しかし、私と同じくメガネがトレードマークの男性社員・B男がさりげなくサポートしてくれるように。その後、彼とは仕事を通じて仲良くなり、距離も縮まってプライベートで交際がスタートしました。
それから1年後、彼からのプロポーズを受けました。そのとき、B男から驚きの事実を聞かされたのです。
「実は黙っていたことがあって。会社の人には言わないでほしいんだけど……」
その話を聞いて、私は驚いてしまいました。とはいえ、真面目で誠実、仕事にも真剣な彼への気持ちに変わりはありませんでした。
こうして私たちは入籍。ちょうどその数日後、部署のみんなと飲み会が開かれることになり、それまで公表していなかった結婚について報告することにしました。
知らなかったB男の秘密
飲み会の席で私に目をとめたA子は、いつものように嫌味炸裂。
「何それ、左手の薬指に指輪? あんたが結婚なんて嘘じゃない」
私が結婚は事実だと伝えると、「は? 本当に結婚したの?」とA子は不機嫌に。そこでB男がスッと私の隣に立ち、「俺が夫です」と告げます。
「なんだ、あんたたちそういう関係だったの? 低レベル同士でお似合いだね!」
そう笑い出すA子を見ながら、B男はメガネを外し前髪をかきあげました。
「僕、昔は芸能関係の仕事をしていたんです。あなたが今でもあるアイドルの大ファンだってあちこちで話していたので、会社では黙っていましたけど」
B男の過去を知ったA子は…
実はB男、実家が貧しく家計を支えるため、入社前は芸能活動をしていたのです。しかも、A子が熱をあげていたアイドル張本人で……。社内では地味な見た目でコツコツ仕事に向かっているので誰も気づいていなかったようですが、素顔は元アイドルなのでした!
「うそでしょ…」と目を丸くするA子。彼女の前で私たちはことのいきさつを話しました。
「元芸能人と結婚だなんて週刊誌に追われるかもしれないし、いやがられるかもと怖かったのですが、彼女は俺を受け入れてくれたんです」
「こちらこそ、こんな私を選んでくれてありがとう! というわけで皆様、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします!」
事実を知ったA子は、顔を真っ赤にして憤慨。「B男があのアイドルだったなんて…。私はもっと大物の芸能人と結婚してやる!」と居酒屋を飛び出していきました。この言動にはさすがに、今までA子に好意を寄せていた男性陣もドン引きしていたのでした。
芸能人との結婚を望むA子は…
A子は、さんざん見下していた私に負けたと感じプライドが傷ついたのでしょう。翌日から会社に来なくなってしまいました。噂によると、大物芸能人と結婚するため血眼で人脈を探してはいるものの、まったくうまくいっていないよう。
一方の私は、A子が去ったことで社内の居心地もよくなり、B男とラブラブな新婚生活を送っています。
「俺たち、平凡だけど仲良く幸せな生活を続けていこうね」
「うん。私たちならきっと大丈夫!」
地味だろうが何だろうが、自分を着飾らずに自然体でいられるパートナーと出会えて、本当によかったと思っています。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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