「言われたこと」しかしてくれない夫
わが家には、3歳の長女と1歳の長男がいます。夫は育児にほぼノータッチ。仕事から帰宅後、どんなに家の中が散らかっていても家事も育児も手伝ってくれず、ソファに座ってお酒タイムです。
毎日ワンオペ育児に奮闘する中、私は夫に少しでも手伝ってほしいと思い、ある休日の朝に「息子のおむつ替えといて」「子どもたちの着替えお願い」「コップ洗って」とお願いしました。
私の中では、「おむつを替えたら、履いていたおむつを捨てる」「子どもを着替えさせたらパジャマは洗濯かご」「コップ以外にも洗いものがあったらついでに洗う」までが1セットです。しかし、夫は本当に言われたことしかしてくれません。履いていたおむつや着ていたパジャマは床に放置。シンクに他の洗いものがあっても、洗うのはコップのみ。
腹が立った私が「なんで言われたことしかしてくれないの?」と夫に言うと、「それは言われてないし。言われたことはちゃんとしてるだろ?」のひと言。「前にも言ったよね。おむつは替えたら捨てるとか、シンクに洗いものがたまってたら洗うとか。そういう気づかいが欲しいの」と言うも、自分に都合の悪いことは聞こえないフリをする夫。もちろんそれ以上片づける気配はありません。半ば諦め、夫が片づけない洗いものや子どもの着替えも私が対応していましたが、祝日で連休になる週が続いたので、毎日家事と育児に追われ、心の余裕がなくなっていきました。
朝から晩までワンオペで育児。帰宅した夫の夕飯の温め直しから、お風呂の準備までなぜか私の仕事。子どもの寝かしつけで寝室に行き、ダイニングに戻ると夫の夕飯の食器はそのままで、部屋はさらに散らかっています。「私のリラックスタイムはいつくるの?」と思うとついに堪忍袋の緒がプチン! と切れました。
夫には、私がいくら言葉で伝えてもまったく効果がありません。そこで私は、子どもたちの寝かしつけを夫にお願いしようと決意。子どもが寝る時間になったら、夫に「子どもたちの寝かしつけをお願いね」と言って、別の部屋に鍵をかけてこもることにしたのです。夫は「え? ちょっと待って」と言いますが、私は無視して別の部屋に直行しました。
夫は家事や育児の中でも、子どもたちの寝かしつけが特に苦手。これまでお願いしたことはありましたが、基本的にいつも私が寝かしつけをしていることもあり、私の2倍時間がかかっています。しかし、苦手だからといって育児から逃げられるのは困ります。今まで夫が寝かしつけにトライしてきたたびに、私から対処法や改善策を伝授済みだったので、時間はかかれど夫ひとりでもできるはず……。
すると、とにかくひとり時間が大好きな夫は、子どもを早く寝かせたい一心で奮闘していました。幸い子どもたちが泣くことはなかったものの、「まだ寝たくない!」といつまでも遊びたがる長女と、そのテンションにつられてハイテンションな長男の声が聞こえます。夫が「無理。代わって」と言ってきましたが、「私はいつも、誰にも頼れない中で頑張ってるの」と言い返しました。すると、この言葉で夫は初めて、私が我慢の限界を迎えていることに気づいたようです。
数日間、夫に寝かしつけを担当してもらった結果、夫から私のスマホに「もう限界です」とメッセージが来ました。私は「子育てについてもう少し考えてください。私も限界です」と返信し、その日から寝かしつけは私がすることに。ただ、今までと同じ状況では困るので、寝かしつけを代わる前に「交代はするけど、その代わりに部屋の片づけはしておいてね」とひと言伝えました。寝かしつけを終えてダイニングへ戻ると娘の散らかしたおもちゃと残っていた皿洗いが完了していたので、やっと思いが伝わったと安堵しました。
その日以降、私が子育てについての指示を出すことに変わりはありませんが、+αの行動をしてくれるように。いつまで続くかはわかりませんが、「何を求められているのか」を考えてくれるようになったので、私の不満は軽減しました。
育児をほとんどしない夫に育児の大変さを理解してもらうため、少し強引に育児を任せてみましたが、結果的に大変さに気づいてくれてよかったです。大変さが言葉で伝わらないときは、実際に経験してもらうのも手だと今回の一件で実感したので、今後同じようなことがあればまた実践し、夫婦どちらかに負担が偏らないようにしていきたいと思った出来事でした。
著者:中野さやか/30代・会社員(育休中)。夫と3歳の長女、1歳の長男の4人家族。英語の実務翻訳家を目指して、日々スキルアップに励んでいる。
作画:fukafuka
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年8月)
【Amazonギフト券プレゼント♡】みなさまの体験談を募集しています!
妊娠中や子育て中のエピソードを大募集!「ベビーカレンダー」のニュース記事として配信、公開いたします。体験談を掲載させていただいた方の中から、抽選で毎月5名様に1000円分のAmazonギフト券をプレゼント。何度でも応募可能ですので、奮ってご応募ください♪どうぞよろしくお願いします!