【医師監修】赤ちゃんがなかなか寝ない理由と寝かせる工夫・コツ

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師松井 潔 先生
小児科 | 神奈川県立こども医療センター 産婦人科

愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等、同総合診療科部長を経て現在、同産婦人科にて非常勤。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。

赤ちゃん寝ないイメージ

 

赤ちゃんと言えば、スヤスヤと眠るイメージがありますが、なかなか寝てくれないことのほうが多いです。お母さんも寝不足で寝たいのに、赤ちゃんがな寝てくれないとイライラしてしまったり、赤ちゃんがなかなか寝ない、夜泣きがひどいといったことは非常に多くご両親の悩みの種となります。しかし、このような悩みは「期間限定」でいずれよくなるのでうまくつきあうことが大切です。今回は赤ちゃんがなかなか寝ない理由と対処法について解説します。

 

 

赤ちゃんの睡眠時間

赤ちゃんの睡眠時間は新生児期が最も長く、月齢・年齢とともに短くなります。

 

乳児期は睡眠リズムが劇的に変わるので、睡眠の問題が生じやすい時期です。これは体内時計と地球のリズムと食事のリズムの3つが複雑に関係しているからと言われています。

 

 

赤ちゃんが寝ない理由はリズムのズレ!?

お母さんのおなかの中にいるときも、赤ちゃんは時計遺伝子の影響で睡眠・覚醒リズムを持っています。そして生まれると、これに地球のリズムと食事のリズムが加わります。しばらくは赤ちゃんのもつ地球のリズムの遺伝子と月のリズムの遺伝子により、時間的にずれた現象があることが1970年代に発見されています。月齢とともに月のリズム(50分ぐらいずれる)の影響が少なくなり、地球のリズムに合わせて生活ができるようになります。


生後2カ月ごろから覚醒と睡眠の時間帯がそれぞれ昼と夜に集中すみわけられるようになり、生後3~4カ月には昼夜の区別が付き、夜の入眠時刻がほぼ一定となります。個人差はありますが、朝までぐっすり寝てくれる赤ちゃんもいます。

 

 

赤ちゃんを寝かせる工夫とコツ

赤ちゃんの睡眠において重要なのが光環境です。朝は明るく、夜は暗くすると脳の神経細胞がそれを感知し、体内時計のリズムが調整されます。そのため、朝はカーテンを開けて朝日を浴び、夜はできるだけ同じ時間に部屋を暗くして寝るようします。日中できるだけ体を動かすようにして、乳幼児期に生活リズムを整えるとよいでしょう。

 

また、赤ちゃんの睡眠に大きな影響を与えるのが部屋の明るさです。寝かせるときは部屋を暗い状態にしましょう。月齢が上がっていくと、まだ遊びたいという気持ちが芽生えたり、暗いところが怖いと感じるなど、寝ることに抵抗を覚えることがありますが、そのようなときには、入眠時の儀式を取り入れるとよいでしょう。

 

毎日ほぼ同じ時間、同じ順序でおこなう寝かしつけの方法で、内容としては、下記の方法が挙げられます。
■入浴後にスキンシップを取りながらパジャマを着せる
■お気に入りの本を読み聞かせする
■お気に入りの歌を歌う
■添い寝する


入眠時の儀式をしたら寝ると言う習慣が付けば、寝かしつけがラクになります。注意点としては、毎日おこなうことですので、続けられる内容にしましょう。

 

 

まとめ

生まれてすぐの赤ちゃんは睡眠リズムが安定していないため、昼夜関係なく泣いてしまうものです。生後3~4カ月になれば、昼夜の区別がつくようになり、まとまって寝てくれることが増えます。寝かしつけには、部屋の明るさが大きな影響を与えますので、寝る前には部屋を暗くし、入眠儀式は寝室でおこなうようにしましょう。その子に合った入眠方法をいろいろ試してみましょう。

 

参考:

時計遺伝子の機能と疾患研究の最前線 - J-Stage 

<https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshowaunivsoc/77/4/77_397/_pdf/-char/ja>

 

 

 

 

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