【医師監修】0カ月~1歳6カ月までの言語・社会性の成長

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師小枝 達也 先生
小児科 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センターこころの診療部長

鳥取大学医学部脳神経小児科入局。小児神経科、小児科、新生児医療、神経内科、障害児医療の研修を積み、オランダ政府奨学生としてアムステルダムライ大学小児科へ留学。その後、鳥取大学医学部講師、助教授を経て、鳥取大学教育学部教授に就任。その後、鳥取大学地域学部教授、鳥取大学附属小学校長(併任)、鳥取大学地域学部附属子どもの発達・学習研究センター長(併任)を歴任し、平成27年3月鳥取大学退職。平成27年4月より国立研究開発法人国立成育医療研究センターこころの診療部長に就任。平成29年4月より副院長併任。

【医師監修】0カ月~1歳6カ月までの言語・社会性の成長

 

生まれてから1歳6カ月までの心の成長の目安です。あくまで目安なので、比べ過ぎないようにしましょう。特に言葉については個人差があります。赤ちゃんの個性と思って、おおらかに受け止めてください。気になることがあるときは、健診のときに聞いたり、かかりつけの医師に相談しましょう。

 

【医師監修】0カ月~1歳6カ月までの言語・社会性の成長

 

 

 

 

 

生後0〜3カ月

 

ママの顔を見て笑ったり、あやすと声を出して喜びます。人の感情を読み取ることができ、自分の手や足といった体を認識するようになります。目の前でゆっくり動くものを目で追う「追視(ついし)」ができるようになります。

 

言葉

おなかがすいたり、おむつが濡れていたり、暑かったりなどの不快を泣いて教えます。早い子では、のどの奥から「アー」「ウー」などの喃語(なんご)を出すようになります。

 

 

生後4〜6カ月

 

語りかけに反応するようになり、コニュニケーションがとれるように。記憶力がついてきて、パパとママとそうでない人の顔の区別がつくようになります。

 

 

言葉

「ダダダ」などの喃語が出てくるようになったら「じょうずだね」などと話しかけ、言葉のやり取りを楽しむ地盤を作ってあげましょう。

 

 

生後7〜9カ月

 

寂しい、甘えたいなどのこまやかな感情が芽生え、不快だけでなく、いろいろ理由で泣くことが多くなります。記憶力がつき、知っている人と知らない人の区別がつくようになるので、知らない人に不安を感じる「人見知り」が著しくなります。

 

 

言葉

簡単な言葉の意味を理解し始めます。生後9カ月を過ぎると、唇を閉じて発声する「マ」「パ」などの音が出せるようになります。名前を呼ばれると振り向いたり、「ダメ」と言うと行動をやめるなど、話しかけへの反応が出てきます。

 

 

生後10カ月〜1歳

 

声や表情から喜怒哀楽を読み取るなど、言葉や行動を理解できるようになります。ママへの愛着が強くなり、後追いを始めたり、ママが見えなくなると泣いて呼ぶようになります。

 

 

言葉

「マンマンマ」など意味のない言葉でおしゃべりをするようになります。大人のまねをすることも。指をさして声を出し、興味があることを教えるようにもなります。

 

 

1歳〜1歳6カ月

 

好きなことが明確になってくるので、気に入らないことは泣いて嫌がるなど自己主張がはっきりしてきます。相手の気持ちを思いやる、すねる、やきもちをやくなどという感情表現をする子も。

 

 

言葉

「ワンワン」など意味のある1語を話すように。言葉のやり取りが理解でき、まねっこ遊びをするようになります。「ゴミをポイしてきて」などの理解ができるようになり、体や絵本に対して指さしをしたりもします。電話やリモコンなどで遊びたがる子が多くいます。

 

 

(監修/小枝達也先生)

 

 

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