【助産師監修】赤ちゃんが寝返りする時期と注意点

この記事の監修者
監修者プロファイル

助産師松田玲子

医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。

寝返りのイメージ

 

生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ首もすわっていないため、あおむけに寝ていますが、成長とともに首もしっかりとしてきて、手足や胴体を活発に動かすようになってきます。そしてそのうち、横向きになりたがっているような様子を見せ始めます。そうなれば、もうすぐ寝返りすると思っていていいでしょう。

 

 

赤ちゃんの寝返りはいつから?

赤ちゃんが自分の力で横向きになって、そのままゆっくりうつ伏せになるのが「寝返り」です。では、赤ちゃんは寝返りをいつごろから始めるものなのでしょうか。

 

赤ちゃんが寝返りをし始めるのは、平均的には生後5~6カ月ごろと言われています。ですが、寝返りの時期は個人差があり、もっと早くする子もいますし、生後8カ月になろうとするころにようやく寝返りし始めたという子もいます。

 

 

 

赤ちゃんが寝返りしないけど大丈夫?

生後6カ月ごろになってもまったく寝返りする様子を見せないと、焦ってしまうお母さんもいるかもしれません。ですが、赤ちゃんが寝返りできるようになる時期はあくまでも目安でしかなく、個人差があるものです。

 

例えば、赤ちゃんは、生後3~4カ月ごろになると、首を動かして気になる方へ顔を向けたり、足をよく動かしたりと、だんだん動きが活発になってきます。夏場などは薄着で身軽なので、横向きになろうとしたりもします。基本的にはまだこのころには寝返りしないと言われていますが、何かの拍子にクルンと寝返りできてしまう子もいます。また、寒い季節の場合は厚着なので赤ちゃんも夏場と比べると寝返りはしにくいですし、元気に体を動かしたい子もいれば、静かにしているのが好きな子もいますので、そのときの環境や赤ちゃんの個性によっても違ってくるでしょう。

 

 

 

寝返りの練習は必要?

寝返りをする時期は個人差があるとはいえ、寝返りの練習は必要なのでしょうか。

 

■普段のサポートで十分
一般的に「寝返り期」と言われる生後6カ月ごろを過ぎても、赤ちゃんがなかなか寝返りをしないケースは珍しくありません。積極的に寝返りをしたがる子もいれば、うつぶせになるのを嫌がる子もいます。よって、「寝返り期」だからといって無理に練習させる必要はなく、赤ちゃん自身が寝返りしたがるようになってからサポートすれば十分でしょう。

 

赤ちゃんが寝返りをしたがっているサインとしては、

・体を横向きにさせたがる

・あおむけの状態で手足を左右に動かしてねじろうとする

・両足を高く上げて顔に付けようとする

といったことが挙げられます。

 

このような動作が見られたら、あと少しで寝返りできる状態です。特別な訓練や練習法は必要ありません。大人が少し手を添えてあげるだけですぐに寝返りしてくれるでしょう。

 

より寝返りしやすくするためのサポート方法としては、普段から赤ちゃんが動きやすいように薄着にしてあげたり、ぬいぐるみやおもちゃを目の前で振ってあげたりして寝返りを誘う方法があります。腹ばいの状態から寝返りをさせる場合は、赤ちゃんの首がしっかりすわってからにしましょう。なかなか寝返りをしないからといって焦るのではなく、赤ちゃんが自分の力で寝返りするのを見守るのも親の大切な役割です。

 

とはいえ、赤ちゃんがなかなか寝返りしない場合、焦ってしまう気持ちもわかります。そのようなときは、赤ちゃんとのスキンシップも兼ねて赤ちゃん体操をしてみても良いかもしれません。

 

<赤ちゃん体操で寝返りの練習>

①お母さんの左手で赤ちゃんの両足を掴む

②お母さんの右手で赤ちゃんの右手を掴んで、ゆっくりと赤ちゃんを左向きに寝返りさせる

③反対側も同じようにおこなう(左右1~2回ずつで充分です)

 

寝返りができないのは、赤ちゃんの筋力など身体的な準備が充分整っていないだけなので、無理に練習する必要はありません。練習するのであれば、生後3~4カ月以降の首がすわわった赤ちゃんと、スキンシップ程度におこないましょう。

 

 

赤ちゃんが寝返りをしたときの注意点

赤ちゃんが寝返りをし始めたら注意しなければいけないことがあります。

 

■うつ伏せによる窒息事故

早い時期に寝返りができるようになる活発な赤ちゃんもいますが、まだ首がしっかりしていないと、うつ伏せになったまま動けなくなったりすることもあります。まだ寝返り返りができないうちは窒息する危険があるので、目を離さないように気をつけましょう。赤ちゃんを寝かせてそばを離れるときなどには寝返り防止クッションがあると便利です。また、赤ちゃんを寝かせるときは、程よい固さのベビー布団を使うのが良いでしょう。

 

■ベッドからの転落事故

赤ちゃんが寝返りができるようになると、ベッドから転落する危険があります。ベビーベッドの柵はしっかりと閉めておきましょう。ベッドに限らず、縁側やソファーの上なども危険です。万が一転落した際に硬いものや尖ったものなどが下に置いてあったらとても危険ですので、お部屋は常に整理整頓をしておきましょう。

 

■思わぬ誤飲事故

赤ちゃんが寝返りができるようになると、寝返りでかなりの距離を移動できるようになります。さっきまで座布団の上に寝ていたはずの赤ちゃんが、いつの間にか部屋の端のまで寝返りで移動してしまうこともあります。うっかりその辺にボタンや小さなものが落ちていたとしたら、赤ちゃんは拾って口に入れてしまう可能性があります。口に入れたまま寝返りをしたら誤飲・誤嚥事故になりかねないため、赤ちゃんが寝返りを始めたらかなりの距離を移動できるということを忘れず、部屋に小さなものが落ちていないかチェックするようにしましょう。

 

 

まとめ

赤ちゃんが寝返りをする時期は、季節的な要因や赤ちゃんの個性によって、ずいぶん個人差があります。寝返りをするのが遅いからといって、特に焦る必要はありません。また、赤ちゃんが寝返りをするようになったら、思わぬ事故にならないよう注意しましょう。

 

 

 

 

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