妊娠中の適正な体重増加の目安は?体重増加によるトラブルと体重を制限する方法

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妊婦体重イメージ

妊娠中に妊婦さんが最も気を使うものの一つが、体重の増加です。体重増加が激しいと妊娠中毒症の可能性もあるため、気をつけないといけません。では妊娠中の適正な体重増加の目安は一体どのぐらいなのでしょうか。今回は妊娠中の体重増加の目安、体重増加によるトラブル、体重増加を制限する方法など体重管理について解説します。

 

 

妊婦の適正な体重増加の目安とは?

まずは妊婦さんの適正な体重増加の目安とは一体どのぐらいなのでしょうか。
一言で体重といっても妊娠前の身長体重によっては標準であったり、肥満気味であったりと随分異なります。

痩せ度・肥満度の計算方法は、BMI(Body Mass Index:体格指数)で示され、体重と身長の関係から肥満度を計算できます。

計算式はBMI=体重÷(身長×身長)で算出されます。

妊娠前のBMIを参考にして

 

(1)やせBMI:18.5未満

(2)標準 BMI:18.5〜25.0未満

(3)肥満 BMI:25.0以上

 

の3つの体格区分に分けて基準が決められています。

妊娠全期間を通しての推奨体重増加量は

 

(1)+9〜12kg

(2)+7〜12kg

(3)個別対応

 ※日本産科婦人科学会の妊娠中毒症の栄養管理指針によれば、5~7kgを目安としています。

 

としてます。

 

参考:厚生労働省  妊産婦のための食生活指針 4「妊娠期の至適体重増加チャート」について<http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3a4.pdf

 

 

妊娠中の食事で気を付けること

妊娠中は、お母さんに必要なエネルギーや栄養素と赤ちゃんの発育に必要な栄養素やエネルギーの両方が必要です。しかし、妊娠の時期によって、とるべき栄養素も異なってくるため、初期・中期・末期の3つに分けてそれぞれ気をつけるべきことをお話ししていきましょう。

 

(1)妊娠初期:15週目までを初期と呼び、この間は赤ちゃんはあまりお母さんから栄養をもらう必要がありません。ですから、お母さんの身体に必要な栄養を摂取しましょう。つわりがひどい場合には、脱水にならないように水分だけは欠かさずにとるようにしましょう。

 

(2)妊娠中期:16週〜27週までは妊娠中期と言われ、赤ちゃんもどんどん育つ時期です。この時期は、胎盤が出来上がるため、鉄分やビタミンなどの血液を作るための成分を含んだ食事が必要です。他にも胎児の骨格や筋肉発育のために、カルシウムやタンパク質を摂取も大切となります。この時期にはつわりも治まってくる方も多いため、過食にならないようにカロリーの過剰にならないように気をつけましょう。

 

(3)妊娠末期:28週以降を妊娠末期と呼び、この時期赤ちゃんは急激に大きくなります。そのためバランスのとれた食事を心がけることが大切です。一方、お母さんは赤ちゃんが大きくなるために胃が圧迫され、一度にたくさんの食べ物を摂取しにくくなるため、少量に分けて食べる必要があります。この時期は合併症が起こりやすくなります。


なかでも、以下の過剰摂取には注意しましょう。
・たんぱく質:妊娠高血圧を引き起こす
・ビタミンA:頭痛やめまい・嘔吐・下痢などを引き起こす
・ビタミンD:腎障害などを引き起こす
・脂質:肥満を引き起こす

 

 

過度の体重増加で起こるトラブル

過度の体重増加によりどのようなトラブルが起こるのでしょうか。

例えば、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、微弱陣痛、死産、巨大児などを起こす可能性があります。

妊娠高血圧症候群は子癇、HELLP症候群を引き起こす要因となり、妊娠糖尿病に伴い巨大児・先天性奇形、微弱陣痛に伴う帝王切開分娩・弛緩出血も起こり得ます。

子癇とは、妊娠20週以降もしくは分娩、産褥期に頭痛や目のかすみなど引き続いて意識消失地けいれん発作を引き起こすものです。 また、HELLP症候群とは、妊娠末期以降に起こると言われるみぞおちからお腹にかけての突然の痛み、疲労、倦怠感、嘔吐などを引き起こします。その原因は、血液中の赤血球が破壊される、肝臓の機能異常、出血傾向などから起こり、重症例では死に至る場合もあります。

 

 

体重の減少によるトラブル

先ほどの体重増加とは逆に、体重減少が過度になることによってもトラブルが起きます。

妊娠前の体型が“やせ”と呼ばれるタイプの女性は、切迫早産、早産、低出生体重児を分娩しやすい傾向にあります。

先にお話しした、妊娠中の体重増加量の目安は、正期産と呼ばれる妊娠37週目以降に生まれる赤ちゃんの出生体重が2500〜4000gとなることを目標値して算出された値のため、それぞれの体格で目安とされている体重増加量よりも体重減少が激しいと、胎児の体重も比例して少なくなります。

ある程度の体重増加がないと妊娠前に“やせ”ている女性の場合は特に、低出生体重児となる可能性があるということになります。

 

 

妊娠中の体重増加を制限するためには

妊娠中の体重増加量は、産院や医療機関によっては厳重であったり、太りたくないというダイエット志向のために、低下する傾向にあり体出生体重児は増加傾向にあるようです。しかし、妊娠による運動不足となり、ストレスなどのために食欲増進してしまうケースも見られます。

妊娠時期によって必要な栄養素や量は異なります。妊娠中期はつわりも収まり食欲が増す時期であったり、臨月になると赤ちゃんが出産に向けて降りてくるために胃の圧迫が緩和されて再び食欲が増すと言われています。

野菜などの低カロリーの食材をうまく利用して摂取カロリーを抑えた食事を心がけましょう。また赤ちゃんの成長のためにも、バランスのとれた栄養素の摂取を大前提として無理のない適度の運動も行いながら体重管理を心がけましょう。

 

 

まとめ

妊娠中の体重増加に関しては、妊娠前の体格と妊娠中の増加量が重要となります。

妊娠前の肥満、また妊娠中の体重の過度の増加は、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、微弱陣痛などを母体にもたらし、胎児側には巨大児や先天性奇形などを引き起こします。しかし逆に、過度に体重増加を制限すると低出生体重児となる可能性もあるため、ある程度の体重増加は赤ちゃんの発育のためにも必要です。

妊娠前の体型に合わせて、体重増加量を適時確認しながら食事量などを調整しましょう。

 


監修者:看護師 しらいし ゆみか

総合病院附属看護専門学校卒業後、総合病院小児科、保育園看護師として勤務、現在はフリーランスとして看護師として働きながら看護系の記事執筆・監修を行っている。

 

 

 

 

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2018/04/19


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