【医師監修】風邪のひき始め!? 妊娠中にのどが痛くなったらどうする?

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咽頭痛イメージ

 

今回は、妊娠中にのどが痛くなったときの対応についてお話しします。

 

 

のどが痛くなる原因

のどの粘膜にウイルスや細菌が侵入して炎症を起こすと、神経を刺激して痛みを感じます。のどが潤っていれば、ウイルスや細菌の侵入を防げますが、乾燥していると侵入して炎症を起こします。

 

室内であれば、湿度を60%程度に保つことが理想ですが、エアコンを使う季節には50%以下、特に冬場は20%以下になるため、適度に加湿しないとのどに痛みを感じる原因となります。また、妊娠中に花粉症の症状に悩む場合にのどの痛みやかゆみを感じることがあります。

 

のどの痛みは妊娠経過や赤ちゃんへ影響する?

妊娠中にのどの痛みが起きても、いわゆる風邪が原因であれば、ほとんどの場合3~7日間で自然治癒しますが、のどの痛みだけでなく、咳や発熱を伴う場合は体力の消耗によっておなかが張りやすくなることがあります。妊娠中の風邪の原因となるウイルスや細菌が、おなかの中の赤ちゃんに影響を与えるという報告はありません。

 

一般的な風邪に対して、抗菌薬(抗生物質)の処方は必要ではありませんが、妊娠中の場合は、通常よりも抵抗力が弱まっていて、ウイルス感染後のあとに細菌感染症が起こることがあるため、医師の判断によって薬を処方します。3日間以上高熱が続く場合、扁桃腺が腫れたり膿がたまった場合、たんや咳が強い場合などは抗菌薬(抗生物質)を処方することがあります。
 

 

妊娠中にのどが痛くなったら、どうしたらいい?

のどの痛み以外に鼻水や咳の症状が2~3日間続くとき、のどの痛みや腫れだけでなく息がしづらいとき、のどの痛みや腫れによって食べ物や飲み物を飲み込めないときは、次回の妊婦健診を待たずに、早めにかかりつけの産婦人科へ相談しましょう。

 

インフルエンザの流行期で、妊婦さん本人が発熱している場合は、他の妊婦さんへの感染を防ぐために、受診前に産婦人科へ電話してから受診するようにしましょう。やむを得ず、他の医療機関を受診する際には、必ず妊娠中であることを伝えてから診察を受けましょう。
 

 

のどを痛めないための対処法

妊娠中にのどを痛めないための基本は、手洗いとうがいによる予防です。手洗いはせっけんと流水でおこない、うがいをするときは水やお茶で十分な効果があります。

 

ポピドンヨードというヨウ素を含むうがい薬の使用は避けましょう。ポピドンヨードを含むのどに塗るタイプや噴射するタイプの薬、のど飴も同様に使用は避けましょう。普段の食事で摂取できる量よりも多いヨウ素を母体が吸収することで、胎児の甲状腺機能の低下を招くことがあります。

 

また、鼻、口、のどはそれぞれつながっていますが、マスクを装着することで、のどを加湿することができます。鼻と口を十分に覆った状態で装着しましょう。使用中や外すときにマスクの本体部分(フィルター部分)を触らないこと、外した後に手洗いをすること、1日1枚程度を目安に交換することで、ウイルスや細菌が拡散しないように気をつけましょう。

 

 

妊娠中に市販されているのど飴をなめても大丈夫?

のど飴は、のどに潤いを与えるので、のどの痛みに効果的なものです。市販されているのど飴には、のどの症状に効果があると認められた成分を含む医薬品や指定医薬部外品と、のどの症状に効果があると認められた成分を含まない食品に分類されるのど飴があります。

 

市販されている医薬品や指定医薬部外品ののど飴には、飴だけでなく、粉状、タブレット、トローチなどが含まれます。医薬品や指定医薬部外品に分類されるのど飴の成分はわずかな量ですが薬剤成分が含まれており、妊娠週数や妊娠経過によって医師の判断は異なるので、妊婦さんが自己判断で購入して食べるのはやめましょう。市販されている医薬品や指定医薬部外品ののど飴が必要なほどのどの症状に悩む場合は、受診して医師の診察を受けましょう。

 

食品に分類されるのど飴は、なめることで唾液の分泌が促され、のどが潤う効果があります。妊娠中に適量をなめる分にはかまいません。ハーブ、はちみつ、ミントなどが含まれていますが、これらは医薬品と同じようにのどの炎症を抑える効果があると証明されているものではありません。のどの症状をやわらげる程度になめることはかまいませんが、大量に食べたり、連続してなめ続けることは、糖分の取りすぎとなるのでやめましょう。

 

 

まとめ

のどを痛めないために、手洗いやうがい、マスクの装着でのどを守りましょう。医薬品や指定医薬部外品に分類されるのど飴、ポピドンヨードを含む製品は自分の判断で勝手に使用することは避けましょう。のどの痛みが治まらず、2~3日間様子を見ても自然に治まらない場合は、次の妊婦健診を待たずに早めにかかりつけの産婦人科へ相談しましょう。


■参考
産婦人科診療ガイドライン産科編2017
日本呼吸器学会HP 風邪症候群
妊娠と薬情報センターHP

監修者

医師 北川 博之 先生

産婦人科 | 医療法人至誠会 梅田病院院長


昭和56年愛媛大学医学部卒業。その後愛媛大学付属病院にて産婦人科講師、助教授として勤務。愛媛県立医療技術大学教授を経て、平成20年より現職の梅田病院に院長として就任。現在も愛媛大学、広島大学などで非常勤講師として教育にも従事。


著者

助産師 古谷真紀


一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー

大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。


2019/06/27


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