流産、出産の痛み…妊娠初期に感じる不安、どう乗り越えればいい?

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流産、出産の痛み…妊娠初期に感じる不安、どう乗り越えればいい?

 

妊娠中は「無事に出産できるか」「出産時の痛みはどれくらいか」など、さまざまな不安に襲われるものです。とりわけ、妊娠初期は母体の状態も安定しないため、ちょっとした体調の変化が不安を大きくさせることもあります。しかし、正しい知識を得ていれば、必要以上に不安にかられることはなくなるでしょう。この記事では、妊娠初期に感じやすい不安の種類や、不安解消法などを解説していきます。

 

なぜ妊娠中には不安を感じやすい?

「マタニティブルー」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。この言葉は、妊婦が妊娠や出産に対して感情的になりやすい状態のことを指します。突然泣きたくなったり、家族に対してイライラしたりする場合、マタニティブルーになっている可能性があります。なぜ妊娠中に不安を覚えやすいのかいうと、ホルモンの変化などがあるからです。女性ホルモンの変化は、脳が持つストレスへの抵抗力を下げてしまいます。ストレスを処理できなかった脳は機能不全に陥り、妊娠前ならなんとも思わなかったちょっとしたことでも、悪いほうへ捉えてしまいがちになるのです。

 

また、女性は一生のうちにとりわけ妊娠中と産後にうつ病にかかりやすいといわれています。そのため、妊娠中や出産後は心が不安定になる可能性があることを自覚し、自分の容量を超えた仕事は控えるなど、気分が落ち込まないほうへ自分を導くことが大切となります。特に、初めて妊娠した人は、妊娠初期の心身の大きな変化に戸惑うかもしれません。妊産婦の8〜9割が、妊娠から産後の期間に不安や負担を抱えているという統計があります。不安になるのは特別なことではなく、女性ホルモンの変化という誰にでも起こり得るものなので、そういうものだと堂々と構えていたほうが気持ちが楽になるでしょう。

 

妊娠初期に感じる不安は数多い

妊娠初期にママが不安に思うことはたくさんあり、とりわけ「流産しないか」は典型的な悩みだといえます。少しでもおなかに痛みを感じたり、どこかに体をぶつけたりしたら、流産について考えてしまう人は多いのではないでしょうか。また、同様に「無事に出産できるのか」も、妊婦が感じる不安の代表です。さらに、妊娠中はさまざまなものが禁止されたり制限されたりすることは珍しくありません。「妊娠がわかる前に薬を飲んだが大丈夫か」など、薬や飲食物、たばこといったものに対して不安を覚えることもあるでしょう。  

 

加えて、職場や仕事関係にも不安がついてまわります。妊娠中は体調が悪くなり、早退や遅刻、欠勤が余儀なくされることがあります。また、産休や育休の取得により、職場に迷惑がかかるのではと考える人もいます。仕事関係の悩みは、産後すぐや産後時間が経ってからではなく、妊娠中に感じる人が多いのが特徴です。また、仕事関係の悩みは「経済的な不安」にも直結します。多くの妊婦は、出産前後に仕事をある程度の期間休まざるを得ず、働いていたときよりも収入が低くなってしまいます。 

 

出産に伴う公的な手当などがあるものの、ベビー用品など出産準備の出費もばかになりません。上記のほかにも、「ママになる自信のなさ」や「自由がなくなること」など、漠然といろいろなことに不安を覚えます。すでに子どもがいる場合には、上の子の面倒をきちんとみられるかも不安要素に挙げられるでしょう。

 

妊娠の不安はこう乗り越える!

妊娠初期の不安の乗り越え方や向きあい方を知ることで、気持ちがラクになりますし、将来が明るく見えるものです。まず、不安を乗り越えるためには、悩みを相談できたり精神的な支援をしたりするサービスを利用するという手があります。ストレスはため込むと少しずつ心身をむしばんでいくほか、火山のように爆発することがあり、後々それが原因でさらに落ち込むという悪循環に陥ることがあります。不安を乗り越えるためには、ひとりで悩まずに他人の力を借りることがポイントです。

 

また、妊婦の不安を和らげるのに役立つサービスもあるので、積極的に利用するとよいでしょう。「子育て世代包括支援センター」などの公的なサービスは、お金をかけなくても相談に乗ってくれるので覚えておきましょう。こちらは自治体が運営しており、ワンストップとなっています。引っ越してきたばかりで近くに親族も友人もいないという場合などにも使えるサービスです。

 

そして、不安への向きあい方としては、「普通」でいようとするよりも、今の状態を受け入れることが大切です。妊娠中は心身のバランスが崩れることは当たり前なので、「そういうものだ」と気楽に構えると良いでしょう。さらに、同じような悩みを抱えている妊婦やその家族は多くいるはずなので、そういう人たちと知りあいになり、情報を共有したり互いに助けあったりすることで、不安を和らげることもできます。

 

不安解消には努力も必要

妊娠中に不安を感じることは当たり前であるものの、できるだけ不安にならないようにすることが重要です。不必要に不安になると、体調が悪くなることがあるので注意しましょう。不安感に襲われないために必要なことは、まず規則正しい生活を送って睡眠をしっかりとることです。睡眠は心身を回復させたり、ストレスを解消させたりという大切な役割があります。ただし、単に長く眠ればよいというわけではなく、睡眠はその質が大事です。1回の睡眠はある程度の長さを確保することが大切で、短い眠りを複数回とっても快眠したという感じは得にくいものです。一方、決まった時間に眠りにつく習慣があれば、自然と深い睡眠が取りやすくなります。

 

加えて、食事から栄養をしっかり摂ることでも、心身の回復が早められる可能性があります。ただし、妊娠初期は食欲がわかないこともあり、食事から栄養を摂るのが困難なケースもあるでしょう。あくまでも無理をせず、少しでも食べられそうなときは、しっかりと栄養補給するよう心がけましょう。さらに、妊娠中は疲れやすくなることも多いので、こまめに休息を取ることも必要です。無理をせず、まずは自分のペースを把握することに努めて、仕事や家事などをおこなうことがポイントです。

 

まとめ

妊娠に関する不安を解消するためには、まずは「不安になることは当たり前」という前提に立つことが重要です。ホルモンバランスが大きく変化する妊娠期は、何かと心身が不安定になるものです。自分の状態を受け入れて包み込むことができれば、不安は和らいでいきます。妊娠について正しく知ることで、不安を解消していきましょう。

 

<参考>

e-ヘルスネット「妊娠・出産に伴ううつ病の症状と治療」

厚生労働省「妊産婦にかかる保健・医療の現状と関連施策」

 

監修者

医師 天神尚子 先生

産婦人科 | 三鷹レディースクリニック院長


日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。


経歴

1981年 日本医科大学医学部卒業
1988年 米国ローレンスリバモア国立研究所 留学
1994年 日本医科大学 産婦人科学講師
1995年 東京都教職員互助会三楽病院 産婦人科科長
1995年 日本医科大学 産婦人科学客員講師
2004年 三鷹レディースクリニック開業


2020/02/21

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