怒っても言うことを聞きません
4歳8カ月の長男は、お友だちと遊ぶときにおもちゃの横取りをします。そして、思い通りにならないと相手を叩きます。そのたびに、私は「口で言いなさい!」「たとえ自分の物でも、お友だちが遊んでいるときに横取りしてはいけない」と怒ります。また、息子は手洗いの順番も守りません。何度言っても聞かず、「自分が一番に洗うんだ!」と強引に割り込みます。きちんと話をしようと思い、「こっちにおいで!」と言ってもなかなか来ないですし、泣いてパニックになってしまいます。今まで怒り過ぎて、こうなってしまったのでしょうか? 何度も同じことで怒るのもストレスが溜まってしまいます。友だちとのやりとりについて、本人は良いことと悪いことを理解しているのかわかりません。また、「私が口うるさく言うことで、余計にやってしまうのではないか」とも感じています。私は、怒るときには感情的に怒鳴りつけて、暴言を吐き、あげくの果てには手をあげてしまいます。息子のことが無性にうっとうしく思うこともよくあります。反対に、かわいいと思うこともあります。もっとやさしくしてあげたいのですが、無意識に「長男だからと」期待してしまっているのかもしれません。やさしい子になってほしいのに、逆効果なことを私がしているような気もしています。「私はだめな母親だなぁ」と自分を責めています。息子を信じて、黙って見ているだけにしたほうがよいのでしょうか?
育児をしていると、子どもの行動を制止しなければならない場面が1日の中で何度か起こります。それを「しつけ」と呼びますが、あなたはご自分のしつけによって、逆に息子さんの社会性が育ってこなかったのではないかと心配されているようですね。4歳8カ月ということは、幼稚園(もしくは保育園)の年中組ですね。そこでは、集団生活に入ってうまくやっていますか? お友だちの物を取ったり、順番を無視したりしていませんか? それとも、お母さんの前だけでわがままをし、お母さんに注意や叱責を受けているのでしょうか。もし、お母さんの前だけでやっているなら、お母さんとの気持ちにずれが生じ、緊張関係が生まれているために、わざと「いけないこと」をやっている可能性があります。集団生活でもルールが理解できていないと思えるなら、時間をかけて教えていくことになります。それには、抱きしめてあげたり、一緒に遊んでお互いに信頼関係を築いておかなければなりません。あなたは、「かわいいと思えるときもある」とおっしゃっていますね。それなら大丈夫。「当たり前にできるような行動」がきちんとできたときに、積極的に言葉かけをしてみてください。たとえば、「おいしそうにごはんを食べてくれてありがとう」「お返事してくれてうれしい」というように。そのうちに、「お母さん、大好き!!」と言うようになるでしょう。