2人目の妊娠をあきらめ、周りをうらやんでしまいます
わが家には、発達障害を持つ7歳の息子がいます。地域の小学校の特別支援学級に毎日元気に登校しています。息子が2歳くらいから2人目を考えていましたが、なかなか授かることができませんでした。月日が経つ中で、息子や私たちのためにも、また、次に生まれてくる子のためにも、妊娠しないほうがいいのかもしれないと思い、ようやくあきらめがつきました。でも、妊婦さんや小さな子ども、きょうだいの姿を見るたびに、うらやましさと妬ましさがむくむくと顔を出してきます。まだ、おなかが大きくならないうちに生まれてきた、小さな小さな息子。結婚前から憧れていたマタニティ生活が突然終わり、想像もしなかった形での育児になりました。「次こそは普通の妊婦になり、普通の子育てがしたい」と思っていたのに、それも叶わず、マイナスな気持ちになってしまいます。たとえ障害があっても、息子が1人いてくれる幸せを感じない訳ではありません。「ぜいたくなことを言っている」と、反省しながら自分に言い聞かせていますが、胸に抱えた気持ちはいつまでも拭えません。どうすれば、周りをうらやまずに前を向けるのでしょうか? 職場でも「子どもが生まれた」という話を聞くたびに耳を塞ぎたくなります。こんな自分が嫌で、疲れてしまいます。
2人目のお子さんをあきらめたのは、上のお子さんの障害が理由と言うわけではなく、妊娠しにくかったからではないでしょうか? そのため今も妊娠している人を見ると焼きもちをやいたり、うらやましく感じてしまうのでしょう。人間には、心から願っても叶わないことがたくさんあり、あきらめを経験していきます。子どもが欲しくても授かることができず、あきらめていく人はたくさんいます。あなたには、小さく生まれて一生懸命に成長し、元気に生きている息子さんがいます。障害があっても小学校の特別支援学級に通い、頑張ろうと努力する、とてもすてきなお子さんだと感じます。今、現在の幸せを感じてみてください。その幸せに気づかず、理想だけを求めていくと、子どもはお母さんに失望し、自分に失望し、この社会に失望してしまいます。そして、息子さんが徐々に大きくなっていったら、なんらかの形で社会に貢献していけるようにご両親が支えてあげてください。愛されて育った子どもは、周りの人に愛情を持って接することができます。そのため、社会の中でも周りに支えられながら、幸せに生活していくことができます。このことを忘れずに、どうか息子さんを育んでください。