心臓の総肺静脈還流異常症は子どもに遺伝しますか?

心臓の総肺静脈還流異常症は子どもに遺伝しますか?

私は、先天性心疾患(総肺静脈還流異常症)を持ち、生まれつき心臓に穴が空いていました。幸い治療により治りましたが、先天性心疾患は遺伝する可能性があるようなので、不安になってきました。結婚してもうすぐ1年、そろそろ子どもが欲しいと考えています。子どもにも心疾患が発生する可能性は高いのでしょうか?

専門家の回答

総肺静脈環流異常症は、心臓の左房に入るべき4本の肺静脈のすべてが右房や大静脈などの違う場所に入っていく心疾患で、頻度は全先天性心疾患の0.3~2%と言われています。生後、数時間で多呼吸やチアノーゼを起こし、早急な手術が必要となる疾患です。そもそも、先天性心疾患の発生率は全出生児の0.6~1%と言われ、遺伝的素因にその他の要因が関係して発症します。ただし、両親のいずれかに心疾患がある場合、発生率は3%ほどに上昇します。また、現在は妊娠中に、胎児の心臓などの異常を超音波検査で確認することができます。

※質問に対する答えはあくまでも「参考意見」としてお読みください。個人によって症状や対策は異なります。また、詳しくは診察してみないと判断できない場合もあります。
この記事の回答者
監修者プロファイル

監修者天神 尚子(てんじんひさこ)先生
三鷹レディースクリニック院長

三楽病院産婦人科科長を勤めた後、2004年2月、三鷹レディースクリニックを開業。
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