鼠径ヘルニアの妊婦の過ごし方
妊娠8カ月の経産婦(第2子)です。1人目の陣痛のときも腸が痛み、妊娠中も痛くないよう右向きばかりで寝ていました。今回ははっきりと左側の足の付け根の上がぷっくりと腫れて、痛みもひどくなったので産婦人科を受診し、「鼠径ヘルニア」と診断されました。また、一時激しい吐き気と37.2度~37.8度の熱に襲われ、1日安静にすると平熱には戻ったのですが、胃のほうは薬に頼っている感じです。症状は良くなってきていますが、日常をどのように過ごしたらよいのでしょうか? たとえば、スイミングや1泊旅行は、痛みがなければ行ってよいのでしょうか? 普段はどの程度動いていいのでしょうか? また、あるインターネットサイトで「痛くなってからの処置では危険」と書いてあったので、手術できない今、とても不安です。また、産後手術するとしたら、いつごろからできるのでしょうか?
鼠径ヘルニアは、妊娠中に出現することがあります。妊娠によって組織にゆるみが生じたところに、大きくなった子宮が腸を圧迫し、そのすき間から腸が出てしまうものです。いわゆる「脱腸」です。腸がすき間から出たり入ったりしているうちはまだいいのですが、出っ放しだったり、出た部分がねじれるとかなりの痛みを伴います。めったにありませんが、緊急手術となることもあります。腸がすき間から出ないように、上から押さえ付けるようにしておけばいいでしょう。たとえば、コルセットの中にガーゼハンカチを丸めて入れて、その部分を圧迫しておくのも1つの方法です。産後は、たいてい自然に治ります。妊娠中の注意事項としては、太り過ぎないように気を付けることです。その他、日常生活上で制限しなければならない点は特にありません。また、ご質問の中にあった吐き気と熱は、鼠径ヘルニアが原因かどうかはわかりません。