突然のカミングアウト!
結婚の話が出始めたころ、彼から突然「実は実家がゴミ屋敷なんだ。母親が毎日大量にものを買ってきて溢れかえっている。一度見てくれないか」と言われました。私は驚きながらも彼の実家を見に行くことに。
外観からは特に変わったところはなく、玄関からの様子も普通のお家のようでしたが、「2階へ行こう」と言われ階段を上がってみるとその光景に驚きました。床から天井までぎっしり日用品が積まれていたのです!
床は歩ける程度のスペースしかありませんでした。またダイニングテーブルの上には消費期限が3年以上過ぎているドレッシングが置いてあり、彼の母はそのドレッシングを平気で使っているというのです。信じられない光景に思わず言葉を失っていると、彼から「これでも俺と結婚してくれる?」という言葉が。
結婚して大丈夫だろうか……と心配になり、私はすぐに返事を返すことができませんでした。
ゴミ屋敷になった理由は?
彼の実家がゴミ屋敷になってしまったのには理由がありました。彼が子どものころは2世帯で暮らしており、かつ子どもは男3兄弟という食費や生活費のかかる家族。そのころはどれだけものを買ってもあっという間になくなってしまっていたといいます。
しかし、息子たちが大きくなって家を出ていき、日用品や食品の消費量が激減したころから物であふれるようになってしまったそうなのです。
一方の彼はというと…
彼の母は値引きシールが貼ってあるものは絶対に買ってしまうようで、ストックがたくさんあるのに毎日ものを増やし続けていました。私が実家を尋ねた際に見たのはほんの一部で、敷地内の蔵などには昔使っていた家具や家電がすべて残っているそう。それらを捨てようとすると、母が激怒するので誰も捨てられず放置されていると彼は言います。
そんな家庭で育った彼は、ものを多く持つことが嫌いで、何かを買うなら何かを捨てる、あるいは売ると決めているそう。実際に2人で暮らし始めるときも彼の荷物の少なさに驚いたほどです。
そんな彼と私は結婚。彼の実家は現在もゴミ屋敷です。結婚後、夫婦で義母にストック買いを止めさせようと努めましたが、あまり効果はありませんでした。片付けようとすると激怒するため誰も手を付けられませんが、少しずつ説得できたらと思っています。
また、彼はいわゆるミニマリストで常に家をきれいな状態にしてくれます。安売りやストックはお得感がありますが、必要なときに必要な分だけ買うのがわが家のルール。彼の実家を見たときは「この人と結婚して大丈夫かな」と心配になりましたが、そんな心配する必要はありませんでした。私たちの家は私たちの家で、これからもきれいな状態をキープしたいと思います。
著者/斎藤セイカ
イラスト/マメ美
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