食事がはかどらない娘
3歳の娘は、好き嫌いが多いほうではありません。問題は食事の時間がかかりすぎること。時間をかければ完食できるものの、30分以上かかることもあります。その間、私はほかのことができないので、イライラすることもしばしば。
おしゃべりに夢中になって、手がお留守ということはありますが、遊び食べをしているわけでもなく、原因がよくわかりません。食事の時間はなるべく楽しく過ごしたいのに、どうしたらよいものか……と私は頭を抱えていました。
保育士さんからまさかのひと言
保育園の連絡帳では、いつも昼食を7割以上食べている様子。保育園では食べられるのに、なぜ家ではできないのだろう? と疑問は深まるばかりでした。しかし、そんなある日、先生のひと言にびっくり。
「〇〇ちゃんは頑張り屋さんですね。ごはんも全部食べなきゃと思っているみたいです。配膳すると真剣な顔で食事を見ていて……もしかして多い? と聞いたら、『うん』と答えたので減らしました。こんなに食べなくちゃいけないのかと思うと、食事が負担になるので、これからは配膳前にこちらで減らしてもいいですか? もし、足りないようなら、おかわりをすることにしたいです」と。私は保育士さんの提案に驚きながらも、「家でも少なめに盛り付けるようにします」と答えました。
ごめんね、無理してたんだね
それから家では、それまでの半分くらいの量を配膳することに。すると、もりもり食べて「おかわり!」と得意げな娘。それが一度だけでなく、度々見られました。私は、娘が完食しなければと無理していたことに気付けず反省。足りないとかわいそうかな……といつも多めによそっていたことも、逆効果だったんだなと思いました。
私が思うより、ちゃんとしようと頑張っていた娘。「今までごはん多かったね。全部食べなきゃって大変だったよね。これからは少なめにするから、おかわりしてね」と謝りました。すると娘は笑顔で、「たくさんあると大変だけど、ちょっとなら大丈夫だよ」と答えてくれました。
食事が進まない理由が完食へのプレッシャーだったなんて、私はまったく想像していませんでした。気付いてくださった保育士さんに感謝しています。いつも陽気な娘の見せた、生真面目な一面でした。これからも娘の気持ちを考え、保育士さんたちにも相談しながら関わっていきたいと思います。
著者:更田未央子/30代女性・主婦。6歳と2歳の子を持つ母。看護師・保健師・養護教諭1種・FP3級の免許を取得。現在、高校生を対象とした学習塾の講師をしながら、FP2級を目指す。育児・教育・医療・金融・不動産について執筆中。
作画:おもち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています