お義母さんが隠し味を教えてくれた!
夫は、交際時から私の手料理を「おいしいおいしい」と言って食べてくれました。ただ、家庭料理の代表ともいえるカレーだけは、「正直、おふくろの作った味のほうが好みだった」と言われ、夫の実家でいつも使っているカレールーを使ったりと、再現できるようにいろいろ工夫しました。しかし、私の作ったカレーは夫いわく「なにかパンチが足りない」らしく、なかなか納得のいくものが作れません。
結婚後は夫の実家に行く機会も増え、お義母さんと2人で話すことも多くなりました。あるとき料理の話題になったので、お義母さんに「カレーの作り方を教えてもらえませんか」と思い切って聞いてみました。すると、お義母さんは冷蔵庫からある調味料を取り出してきて「これが隠し味よ」と教えてくれました。
お義母さんが手にしていたのは、ソース。一見すると普通のスーパーに売っていそうなソースですが、見慣れないラベルが貼ってあったのです。
お義母さんとの距離が縮まった!
そのソースは、ある地域の小さな工場で作られているそう。その工場はお義母さんが生まれ育った地域にあるのだとか。夫が幼いころには、家族で工場の近くにある動物園によく遊びに行ったこと、カレーなどの味がまとまらないと感じたときにソースを加えたらおいしくなったこと、などいろいろな思い出話を聞かせてくれました。お義母さんは普段どちらかというとおとなしい印象だったので、ソースをきっかけにたくさんの話ができてうれしかったです。
それまでは、私自身もお義母さんと接することに緊張していましたし、お義母さんも嫁の私に気をつかってくれていたので、なんとなくよそよそしい雰囲気でした。この一件で、いい意味でお義母さんとの距離が縮まりよかったです。
結婚前は、嫁姑関係がうまく築けるかを心配していた時期もありましたが、家庭の味について思い切って聞いてみたことでお義母さんとの距離が近づきました。夫が生まれ育った話についても聞く機会が増えて、今は義家族と良好な関係を築けています。
著者:三沢くるみ/女性・主婦
イラスト:ののぱ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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