外注派と手作り派
同じクラスの中に、保育園部で入園している園児は3人、幼稚園部の園児が30人ほどいました。どの園児も希望すればお弁当を注文できるのですが、幼稚園部は月々の保育料の他に1食350円支払わなければならないということもあり、ほとんどの園児が手作りのお弁当を持参していました。
先生に聞くと、クラスの中でお弁当を注文している園児は6、7人とのこと。私は少し不安になりつつも、息子は外注のお弁当に違和感を覚えることなく、「今日は唐揚げがおいしかった」「みかんの日はうれしい」などと報告してくれ、満足している様子でした。
ふりかけ袋の交換会!?
入園して1カ月ほど経つと、息子が「お母さんがお弁当作ってよ」と言い始めました。「外注のお弁当に苦手なおかずがあったのかな?」と想像した私。息子に理由を聞くと、「お弁当を食べ終わったあと、手作りのお弁当のお友だち同士でキャラクターの絵が付いたふりかけの袋を交換している。ぼくは誰にももらえない」というのです。
私は「ふりかけの袋なんてゴミなのに、子どもの世界では違うんだな」と感じたのと同時に、「お弁当を注文しているせいで、人間関係に影響してしまうのか」とドキッとしました。
手作りお弁当を持たせてみたら
お弁当を注文してもしなくても、給食費は変わりません。私は「息子をふりかけ交換の輪に入れてあげたい」という気持ちと、「給食費を払っているから注文したい、毎朝のお弁当作りはしんどい」という気持ちに挟まれてしまいました。
そこで息子に「週2日は外注、週3日は手作りにして、手作りの日は必ずふりかけ袋を入れる」という提案をすると、息子からOKとの返事。手作り弁当を持たせた日、息子がうれしそうに「今日は〇〇くんにふりかけ袋をもらった」と言うのを聞いて、ホッとしました。
卒園までお弁当作りをしたのは想定外でしたが、息子が楽しく通えたので結果的にはよかったです。反省点としては、入園を決める前に外注のお弁当の園児の比率や、お弁当を食べるときの園の様子を確認しておけばよかったのかなと感じました。
著者:土田えり子2人の男児の母。元記者で、現在はフリーランスとして企業のリリース記事や、自身の子育て体験談などを執筆中。
作画:星田つまみ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています