ナプキンを替える暇がない
私は経血量が多く、1時間に1回はナプキンを替えないと漏れてしまう心配があります。しかし、国際線ともなると長時間のフライトで、トイレに行けないほど忙しいときも。機内サービスがなかなか終わらなかったり、機内で急病人が出たりすると自分たちがごはんを食べる暇すらありません。もちろん、トイレさえもなかなか行けないのです。
私の場合、「そろそろナプキンを替えないと」と焦りながらも、トイレに行けないという状況が一番つらかったです。そのため、生理中は万が一に備えて夜用の大きなナプキンを付け、生理用ショーツを2枚ばきにして乗務していました。
痛み止めを飲むには報告が必要
また、ルールとして、生理痛に備えて鎮痛薬を服用した場合は、その日に搭乗しているCA全員に報告をしなくてはなりません。全員の体調を把握するために必要なことなのですが、男性のCAがいるときはとても気まずかったです。
そのため私は「男性にも報告するぐらいなら飲まないほうがマシ」と思って、服用しないときもありました。しかし、そのあとに生理痛が悪化してしまい、フライト中ずっとつらい思いをしたことも。今思えば、恥ずかしさよりも痛みが軽くなることを優先すればよかったと思います。
機内は冷えてしょうがない
生理中はできるだけ体を冷やさないように気を付けている私ですが、機内は冷えて仕方がありません。特に飲み物や食べ物を保管している場所は、冷気が流れてくるので冷蔵庫に入っているかのような寒さ!
そんな場所で休憩をとるので、休憩時間にはダウンコートやマフラーをおなかにあてて、おなかが冷えないようにしていました。休日は使い捨てカイロを貼って過ごすのですが、保安検査場で引っかかる場合があるので仕事中は使用できなかったのです。
また、機内にいると体がどうしても冷えてしまうので、休憩中は温かいカモミールティーなどを飲んで体温を上げ、できるだけ体を冷やさないように工夫していました。
地上で仕事をしていたときも大変でしたが、個人的には、CAとして飛行機に乗っていたときの生理は、その何倍も大変だと感じました。周りのCAたちも、生理中にフライトをするときはいろいろと工夫していたので、アドバイスをいくつかもらいました。なかには、漏れたときのために制服の予備を用意しているCAもいてビックリ!
生理中のフライトは本当に大変ですが、生理の知識もどんどん増えたのでよかったと思います。どうしたら生理中も快適に過ごせるのかを考えて実行するクセがつき、CAの仕事を辞めた今でも役に立っています。
著者/久保山
イラスト/sawawa
監修/助産師 松田玲子
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