アニメに出てくる「炎太郎」に憧れるゆうちゃんのために、ゆうちゃんの髪を金髪に染めた母えみこ。園からは何も言われなかったのですが、保護者の間では、ゆうちゃんの金髪は話題になっていました。
母えみこがケンくんママと言い合いになった数日後、保護者数名が園長先生のもとに相談に現れました。そして「ゆうちゃんの金髪に関して、保育園として指導や注意を行わないのであれば、保育園の掲示スペースに、身だしなみについての保護者の意見を掲示したい」と許可を求めたのです。
意見の内容とは「子どもたちの健やかな成長と、心地よい環境づくりにご協力をお願いします。小さな子に華美な装いが本当に必要かどうか、今一度よく考えてください」というものでした。
内容を読んだ園長は、個人を特定しているわけではなく、攻撃的な文章でもないということで、園の掲示スペースに、意見が書かれた紙を貼ることを許可したのです。
貼り紙が貼られた翌朝、えみことゆうちゃんが登園し…


















保護者ママの一部からの要望で、保育園の掲示スペースに服装に関する意見書が貼られた翌日、登園してきた母えみこは貼り紙を見つけました。遠回しな言い方ではあるものの、自分のことを指していると気づいた母えみこは「たかが髪を染めたくらいのことがそんなに嫌?」「こんな貼り紙を許可する園長も園長だ」「私もゆうちゃんも何も悪いことはしていないのに!」とモヤモヤ。
しかし、ゆうちゃんのためにしたことで、ゆうちゃんに敵ができたり、立場が悪くなってしまったりということは避けたい…と考えた母えみこ。現在、仕事でドイツに赴任中の夫に相談してみることにしたのです。
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母えみこは、貼り紙が自分に当てたものだと、すぐに気づいたようですね。そのやり方にモヤモヤしているようですが、面と向かって話すよりも、ゆうちゃんの金髪と周りの反応について、改めて考える時間ができたことはよかったように思います。えみこの思うように、ゆうちゃんがいたづらに傷つくようなことは避けたいですしね。
加えて、えみこは夫にも相談してみようと思ったようです。これまでのことは、えみこの独断でしたが、自分以外の人の意見を聞いてみようと思えたのはいいことですよね。えみこが「理解力がある」と信頼する夫なので、きっとよい意見をくれることでしょう。
母えみこのように、子どものためだったり、自分が正しいと信じて進めていることについては、他人に反対意見を言われると意固地になってしまいがちですが、そんなときこそ、それが他人にどう見えているかを教えてくれる第三者の意見は大切です。上手に人間関係を築いていくためにも、他人の意見に耳を傾けることを忘れてはいけませんね。
山野しらす