手柄を横取りしたママは…
私は、ゲームコーナーの射的の景品担当になりました。
同じ班には近所の戸建てに住むAさんがいます。フルタイム勤務のAさんは「ごめん、忙しいから仕入れ頼むね」と私に仕入れを一任。「まぁしょうがないか」と思い、パート勤務で自由な時間もある私が、仕入れを担当することにしました。
会計資料を見ると、昨年は射的の景品をB店から仕入れしています。しかし、C店のほうが安く仕入れることができそう、とわかり仕入れ店を変更。その結果、景品の質を落とさずに大幅なコストダウンに成功しました。C店へ電話をかけたり支払いに行ったり、私はひとりで奮闘した結果が出てうれしかったです。
ところが、休日に開かれた秋祭りの準備を進めるための会議で、仕入れを私に丸投げしていたAさんが、他の保護者に「私が努力してコストダウンしたのよ。みんなの子ども会費を使うのは申し訳なくて」と話して「すごい、費用が抑えられるのは助かるわ」と感心されているではありませんか。私が「Aさんはなにもしなかったじゃない」と小声で言うと「まあひどいわ。一緒に頑張ったじゃない」としらばっくれていました。Aさんの態度に呆れた私はため息が出ます。
その後、会議が進み輪投げコーナーの人が「物価が上がって、景品の仕入れ値が上がって困っている」と発言しました。すると、先ほどAさんの自慢話を聞いていた他の保護者が「Aさんが射的の景品仕入れで、コストダウンに成功したと言っていたので、Aさんに知恵をお借りしてはどうでしょうか?」と発言したのです。輪投げコーナーの人がキラキラとした笑顔をAさんに向けると、Aさんは「え?」と焦った様子でこちらを見ます。しかし、私は目をそらし、知らないふりをしました。人の手柄を奪っていい気分だったAさんは、思わぬ仕事を振られ、射的の仕事そっちのけで、輪投げコーナーの仕入れに奔走する羽目に。
今回Aさんは、人の手柄を自分の功績のように話したことで、余計な仕事を押しつけられることになりました。その後、Aさんから「あのときは悪かった。本当にごめんなさい。安い仕入れ店を教えて」と謝罪され、他の保護者にも「実は私じゃなくて彼女(私)が安いお店を探してくれたの」と自ら暴露。現在は私もC店と連絡を取るなどしてAさんとともに仕入れを手伝っています。
子ども会のような地域活動は、みんなの協力で成り立つもの。Aさんを反面教師に、誠実な行動と互いの努力を認め合う姿勢を、これからも忘れないようにしようと心に決めた出来事でした。
著者:丘エリ/30代・自営業。10歳、7歳、4歳の元気な三姉妹を育てる母。夫婦共働きで家事シェアを進めるも結局ワンオペになることがしばしば。推しのアイドルを日々の癒しとしている。
作画:ryo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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