気の利くママが料理を取り分けてくれて…
みんなで持ち寄った食べ物を並べていたところ、1人のママが、「子どもって食べなかったりするし、残った分、持ち帰りやすいでしょ」と、フタつきの紙皿のような使い捨て容器を人数分用意してくれました。
準備の良さに私が感心していると、そのママはみんなが平等になるようにと、率先して料理を取り分けてくれたのです。
そしてランチ会が始まったのですが、彼女自身は小さなピザを一切れ食べただけで、その他の唐揚げやマカロニサラダ、キッシュにはまったく手を付けません。子どものお世話で忙しくて食べられないという様子でもなかったので、「どうして食べないのかな?」と私は気になって仕方がありませんでした。
料理を食べない驚きの理由
気になっていたのは私だけではないようで、別のママが「食べないのー?」と声をかけると、そのママは笑顔でこう言ったのです。
「これ持って帰る分! 私、ごはん作るの本当に嫌いでさ。これで今日はパパの夕食作らなくて済むし!」
聞いていた私たちは思わず目が点に。どうやらそのママの夫は帰りが遅く、自分に取り分けた料理を“パパのおかず”として持ち帰り、ママと子どもの夕飯は簡単に済ませるということでした。
本人に悪気はなく、むしろ「良い案でしょ?」と言わんばかりに誇らしげ。その様子に、声をかけたママも「確かに、ごはん作るの面倒くさいけど……」と笑ってはいましたが、どこか困惑したような表情を浮かべていました。
私は「そのために容器を人数分持参したのね……」と、その発想にびっくり。料理は平等に分けたので持ち帰られたこと自体に不満はありませんし、毎日家族の夕食を作るのが大変だという気持ちもよくわかります。しかし、みんなで楽しく食べるためのランチ会だったので、「それってありなんだ……」と驚くとともに、どこか寂しさも感じた出来事でした。
著者:河原りさ/30代女性。2016年生まれと2018年生まれの女の子2人、2024年生まれの男の子のママ。花屋に勤務。都会のおでかけスポットや植物に関心あり。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年11月)
※AI生成画像を使用しています