半同棲2年で彼の母と初対面
彼氏のM男と半同棲を始めて2年近く経ったある夕食時、家のチャイムが鳴りました。M男が玄関を開けると、そこにいたのは60代くらいの小柄な女性。「急にどうした?」と驚くM男を無視して、何食わぬ顔で家の中に入ってきたのが……彼の母親のS子でした。
彼女は私を見て少し驚いた表情を見せたものの、すぐに笑顔で「こんにちは」と言ってくれました。彼から母の話は以前に聞いていました。シングルマザーで放任主義。仕事もまだ現役バリバリで忙しい人と。
そのため会える機会も少なく、このタイミングで初めて会うことになりました。どうして突然やってきたのかはわかりませんでしたが、M男とは結婚を考えており「いい機会だ」と思った私。S子も気さくに話しかけてくれたので、会話はとても盛り上がり楽しい時間になりました。
アポなし訪問が日常に
しかし、この日を境にS子が突然家に来る頻度が激増しました。「来るときは事前に連絡して」とM男がお願いしても「忘れてた」「近くまで来たから」と理由をつけて、アポなしで訪れるようになったのです。
M男は最初こそ私への配慮を見せてくれていましたが、S子が来る頻度が増えると次第に何も言わずに無視して好きなことをするように……。私は、「いずれ義母になる人」と思い、疲れていても笑顔で対応し続けました。
回を重ねるごとにS子はお酒を持参して、愚痴を吐くように。彼女は「元夫のひどさ」「子どもたちが相手をしてくれない不満」など家族内のネガティブ話を延々と話し続けました。時には日付が変わるまで……。
話を聞いているうちにS子は、M男の妹と喧嘩して不仲になったことをきっかけに、M男の家に来るようになったことがわかりました。一生懸命に話を聞いていた私。でも、その間M男はゲームをしていたり、寝ていたり……。私のことも自分の母のことも気にかけてくれませんでした。
陰で言われていた本音に愕然
限界を感じてM男に相談しても「昔からあの性格だから放っておいたら? 飽きるまで付き合うしかない」のひと言。「放っておいたら」と言われても、彼の母を無碍にすることなどできない気持ちもわかってほしい……と思っていましたが、彼が理解してくれることはありませんでした。
そしてこのことをきっかけに、私は彼と半同棲を解消し、交際しながらも一度距離を置く決断をしたのです。
その後、久々に会ったM男から衝撃の事実を聞かされました。
「母が妹のところで『〇〇ちゃん(私)って話しにくい、嫌いなタイプ』と笑って話していた」と言うのです。
妹からM男に伝わり、M男も笑いながら私に報告してくる無神経さに呆然としました。彼の母への怒りだけでなく、無神経なM男への怒りも込み上げ、私は感情がぐちゃぐちゃに。
結婚を考えていた相手だっただけに怒りも悲しみも大きく、彼の母との関係を考えると結婚に前向きになれませんでした。そして最終的にM男とは別れました。この経験で、パートナーの家族との関係はとても大切だと改めて実感。結婚となるとより重要だなと痛感しています。
著者:佐藤さくら/30代女性・男の子2人を育てるママ。恋に悩み、喜び、涙した数々の経験をしてきたからこそ書けるリアルな恋愛エピソードを執筆している。
イラスト:もふたむ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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