私と息子は邪魔…?
私たちの家と義理の実家は近く、用があればすぐに行き来できる距離にあります。そのため、義母とは度々顔を合わせていました。結婚した当初から「義母は夫に甘すぎる」と思う場面はありましたが、わざわざ口にするほどでもなく、ずっと見て見ぬふりをしていました。
当時1歳半だった息子は保育園に通い始めたばかりで、体調を崩すことも少なくありません。ある日、保育園から「40度近い熱があるので迎えに来てください」と連絡が入りました。慌てて迎えに行き、病院を受診するとコロナウイルス感染症との診断。私たち夫婦も息子からウイルスをもらわないよう気をつけて過ごしていましたが、私も38度近くの発熱をしてしまい、夫にも微熱の症状が出てしまいました。意識が朦朧とする中でなんとか家事や息子の看病をしていたのですが、夫は「しんどいわ」とひと言だけ告げ、息子の看病はおろか、さっさとひとりで寝室にこもってしまったのです。
そこへ、義母から夫へ一本の電話が入りました。どうやら夫が、家族全員でダウンしたことを、義母にメッセージで知らせたようです。自室にこもっているものの、スピーカーにしているのか会話は廊下まで丸聞こえ。しかも聞こえてきたのは「◯◯くん(夫)、ごはんは食べられてる? 面倒みてあげるから家に帰っておいで」という義母の言葉です。
私は思わず「え? 家に帰っておいで? この状況で?」と絶句しました。さらに、義母が続けた言葉が信じられないものでした。「子どもの看病は母親の役目なの。だから孫くんの面倒は奥さんに任せたらいいのよ。どうせ来たってうるさくて邪魔になるだけだから2人は置いて来なさい」と言うのです。あまりにも理不尽な発言に言葉を失いました。高熱で苦しむ孫や嫁のことは一切気遣わず、30歳を過ぎた夫のことだけを心配する義母の頭の中は、まるで夫が世界の中心のようでした。
追い討ちをかけるように衝撃をもたらしたのは、無責任な夫の行動です。幼い息子と妻が高熱を出していることを心配することもなく、看病する私を労うこともせず、「それじゃあ」と言って、さっさと義実家へ帰ってしまったのです。結果、私と息子は2人きりで置き去りに。幸い息子は数日で無事に回復し、私も次第に回復しましたが、あのときの絶望と怒りは、今も忘れられません。
後日、私が夫にその件について不満を口にすると「母さんは、子どもが全員巣立って寂しいだけだ。悪気はないんだから責めるのはやめてくれ」と言うのです。「まさか、お義母さんの寂しさを埋めてあげるために帰ったの?」と言うと「いや、俺だって微熱だったじゃん。しんどかったんだよ」と不貞腐れます。たしかにしんどかったのかもしれませんが、自分と義母ばかり擁護し、私の気持ちにはまったく寄り添わない夫の態度に、ガッカリしました。
義母の寂しい気持ちもわからなくはありませんし、私も義母や夫に過度な期待をしているわけではありません。しかし、感じた不快感はその後、拭えることはないのでした。義母とはその後も変わらない付き合いをしていますが、息子や夫の体調不良などを伝えるのは今後やめておこうと思っています。
家族という親しい関係であっても、お互いを配慮した行動は大切だと思います。また義母の発言にあった「子どもの看病は母親の仕事」というのも、私は納得できません。家事や育児、看病を誰かひとりで担うのはとてもハード。感染症という家族のピンチのときこそ、「できる人ができることをする」ということが家庭内で不満を溜めないためには必要なのではないかと思います。私も、具体的に夫にどうして欲しかったのか、伝えればよかったなと反省しました。
夫を反面教師に、息子には、自分のことだけじゃなくて周りの人のつらさも考えられる人になってほしいものです。私自身も、義母を反面教師に、偏った考え方や押し付けはしないようにしようと決意した出来事でした。
著者:高橋みのり/30代・会社員。元気いっぱいな2歳の男の子を子育て中。休日は、家族でお出かけをしてリフレッシュしている。
作画:sawako
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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