高級食材「松阪牛」を見つけた義母
第1子が3歳のころのことです。私たち夫婦の結婚記念日のお祝いとして、松阪牛を取り寄せました。まだ子どもが小さく、高級レストランでの外食はハードルが高いため、「せめてお家で贅沢しよう」と計画したのです。奮発したお肉ですき焼きをする準備をし、「とろけるお肉、楽しみだね」と夫や子どもと話し、夕食の時間を心待ちにしていました。
ところが、たまたま来ていた義母が冷蔵庫を開けた瞬間、事態は一変しました。「こんな良い肉、うちの父さんにも食べさせなきゃ」と言い出し、なんと勝手に半分を持ち帰ろうとしたのです。「えっ、嘘でしょ?」と呆気にとられている間に、義母は手早く肉を包んでしまいます。慌てて「今日のお祝い用なんです!」と止めましたが、「家族なんだからケチくさいこと言わないでよ。いいでしょ」と全く取り合ってくれません。
結局、半分に減ってしまったお肉ですき焼きをすることに。本来ならお肉で埋め尽くされるはずの鍋は、豆腐や野菜ばかりが目立ちます。
おいしいはずなのに、「お肉、もうないの?」という子どもの無邪気な声に胸が痛み、心の中には割り切れない思いがくすぶり続け、どこか消化不良な夕食となってしまいました。
後日、夫が義母に注意をした結果
後日、夫から義母に注意してもらいましたが、「そんなことで怒るなんて心が狭い」と逆ギレされ、しばらく気まずい空気が続くことに。特別な食材ほど、感謝や共有の気持ちを大事にしたいと思っていたのに、価値観の違いで台無しになることもあるのだと思い知らされました。
今回のことで、義母が来るときは高級食材は見える場所に置かないという教訓を得た私。以来、義母が来る前には食材を別の冷蔵庫に移すようにしていますが、本当は気を遣わなくても済む関係が築けたらと、今でも思います。義理の家族との距離感は難しいけれど、少しずつお互いを理解していけたらいいなと感じた出来事でした。
著者:吉田美緒/30代女性/2児の母。趣味は映画・ドラマ鑑賞。推し活に励んでいる。
イラスト:はたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年11月)
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