兄と仲がいい彼氏
付き合っていたA男には4つ年上で、当時独身だったK男という兄がいました。A男曰く、K男は仕事が不安定でお金はないものの時間に余裕があるためよく遊ぶとのこと。兄弟仲もとてもいいと聞いていました。
交際開始後すぐにK男を紹介され、K男の明るく親しみやすい性格で人見知りの私でもすぐ打ち解けることができました。
実家暮らしだった私は、A男とは外デートかA男の家で過ごすことが多く、家に行くと決まってK男からA男のもとに「今から行っていい?」と連絡が届きました。最初は3人で過ごす時間も新鮮で楽しかったです。しかし、デートにもかかわらず3人で過ごすことがあまりにも多くなると、私は次第にA男との2人の時間も大切にしたいと思うようになりました。
彼氏に相談しても…
頻度の高さに不満を感じ、私はA男に「2人の時間を大切にしたい、2人で会うときはK男には少し遠慮してほしい」と相談しました。しかし彼からは「兄貴は彼女はいないし、俺しかいない。寂しいんだよ」と怒られ、理解してもらえませんでした。
そのタイミングでまたK男から電話が。「K男が来るなら帰る」と荷物を持つとA男は焦りだし、「急に外出することにした」とK男に連絡してくれました。
この日を境に頻度は減りましたが、1カ月も経つと、K男はまた変わらずデート中でもやってくるように。これまではA男に連絡を入れていたK男でしたが、今度は事前連絡なしで家に来るパターンが増え、私にとってK男の存在が強いストレスになっていきました。
最悪のタイミングでの訪問
そんな中、A男にもK男にも「ありえない」と思う出来事が。
それは久々にA男と2人だけのおうちデートを楽しみ、行為をしたあとでした。服を着ないままでベッドにいると、A男宅のチャイムが鳴りました。A男が下着とズボンだけ履いて玄関へ向かった……と思ったら……。
「おつかれ~」と、聞こえてきたのはK男の声。A男はすんなりK男を家に上げ、まだ服を着ていなかった私は「この状況で家に入れるの!?」と衝撃。1DKで逃げ場などなく、急いで布団をかぶり隠れました。布団の中で、恥ずかしさと怒りとで涙があふれてきました。
あまりにも腹が立ち、私は布団の中で着替えて何も言わずに荷物を持って外に出ました。帰り道にA男から何度も連絡がきて、怒りのまま着信に出ると「急にどうした? K男もびっくりしてた」と、まるで私が悪いかのような口ぶりで言われました。
「行為の後、まだ服も着ていないときに人…ましてや兄を入れるなんて最低、無神経にもほどがある」と伝えて、私はそのままA男に別れを告げました。
A男は謝ってきましたが、「兄と仲良くして何が悪いのか」という感じで、私が怒った理由を、本質的には理解していないと感じました。兄弟、仲がいいのは素晴らしいことですが、A男の場合は「彼女より兄」だったように思います。彼女である私の気持ちを考えてくれることはなかったなと感じてしまいました。この経験で、パートナーには相手の気持ちに寄り添う思いやりが何より大切だと学んだのです。
著者:佐藤さくら/30代女性・男の子2人を育てるママ。恋に悩み、喜び、涙した数々の経験をしてきたからこそ書けるリアルな恋愛エピソードを執筆している。
イラスト:ほや助
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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