子どもは子ども、親は親。
「正直、人のことナメてるでしょ?」
「社会で働いていて常識のある人」とカキエさんが尊敬するミカさんは、自分の言動を正当化しようとしているカキエさんに向かって、険しい表情でそう言いました。そして、ひと目見て「欲しい」と思うような素敵な絵を『友だち価格』で描いてもらおうとしていたカキエさんを「みっともない」と非難。
カキエさんは、まさかそんな言葉をかけられるとは思っていなかったようで、「同じ小学校のママ友の私を裏切るの?」とミカさんとモモさんに訴えますが、ミカさんは「私は正しいと思ったことを言っているだけ」といたって冷静です。
さらに、それに続くようにモモさんまで、「ユズハさんの娘とうちの子を関わらせたくない」と言って子どもを巻き込もうとしているカキエさんの言動について、「この話題、子どもたちは関係ないじゃない。なんで子どもの行動を制限するようなことを言うの?」と異議を唱えて……。










「カキエさんの気持ち、理解したいから教えてくれるかな?」
そう言ってモモさんは、親の揉めごとを理由に子ども同士を仲良くさせないようにしようとした、カキエさんの言動の理由を聞きました。
カキエさんは「やばい思考を持った人の子どもだから、同じくらいやばそう」と理由を話し「かわいいわが子と関わってほしくないと思うのは普通」だと、相変わらず自分の言動を正当化しています。そして、「子どもを守るのも親の仕事」と答えたのですが……。
「そういう話なら、私は正直カキエさんの子どもとうちの子を関わらせたくない」
カキエさんの言い分を聞いたミカさんは、静かにそう言いました。カキエさんの理論で言うなら、そう思うことも正当化されるはずだというのが、ミカさんの意見です。そして「子どもたちの交友関係に口を出す親はナンセンスだと思うわ」と続けると、カキエさんは何も言えず、立ち尽くすしかないのでした。
◇ ◇ ◇
カキエさんにとって「かわいいわが子を守るため」だった言動が、結果として自分が「やばい思考を持った人」と思われる原因になってしまい、尊敬していたママ友のミカさんに「うちの子を関わらせたくない」とまで言われてしまう事態になりました。
親同士のやり取りが、子どもの交友関係に影響を与えてしまうのはとても残念なことです。子どもたちには子どもたちの世界があり、そこに親の価値観や感情を持ち込むのではなく、見守る姿勢が大切ですよね。親が広い心を持つことで、子どもたちものびのびと多くの人と関わり、学びや成長につなげていけるのではないでしょうか。
年齢や環境の変化とともに、まわりの人たちとの関わり方が変わるのは自然なことですが、「自分がされて嫌なことはしない」というポイントは、いくつになっても、どんなときも忘れずにいたいですね。
しろみさんのマンガは、このほかにもブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。
しろみ
