妻が怒った理由は…
ところが予定日間近になると、おなかの赤ちゃんの心拍数が異常な値を示しているとのことで、急きょ帝王切開での緊急出産になりました。コロナウイルス感染症が落ち着いてきた時期ではあったものの、立ち会うことはできるのだろうか……。心配していましたが、手術中の立ち会いの許可が無事におりてホッとしました。
私はこの日のために新調したスマホを片手に、出産の一部始終を動画で撮影していたのですが、術後に妻に言われたのは「なんであのとき、手を握ってくれなかったの!」というお叱りの言葉でした。確かに撮影に夢中になりすぎて、妻を気遣う言葉をかけていませんでした。動画が証拠としてあるだけに、全く言い訳できません。
妻を大事に思っていると自分では考えていたのですが、絶対動画に残すぞ! という目標に集中しすぎて、結局は妻をほったらかしにしていたのです。ただ、娘が生まれる瞬間を記録に残せたので、それで妻には許してもらえた形となりました。
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出産は夫婦にとって人生の大きな転機であり、そのときの体験や抱いた感情は、いい意味でも、時には苦い意味でも、一生忘れられないものになることが多いですよね。
「特別な瞬間を記録に残したい」という思いはとても素敵なことで、奥さまや未来の娘さんへの素晴らしい贈り物になると思います。ただ、一方で、奥さまにとっては大変な状況の中で「寄り添ってほしい」と感じる瞬間もあったのかもしれません。特に、スマホをずっと見ている様子から、「ほったらかしにされている」と感じてしまうのも無理はないのかもしれません。
出産の様子を撮影するときは、命懸けで出産に挑む奥さまへの気遣いを忘れずにいれば、きっと夫婦にとって素敵な、あたたかい思い出になるはずです。
著者:森田 一義/40代男性・会社員
2歳の女の子を育てる父。転職して都内から地方に移住した。
作画:さくら
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年11月)
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