誰に対しての謝罪…?
「カキエさんの気持ち、理解したいから教えてくれるかな?」
親の揉めごとを理由に子ども同士を仲良くさせないようにする理由について、モモさんがカキエさんに尋ねました。
カキエさんは「やばい思考を持った人の子どもだから、同じくらいやばそう」と思ったと言い「かわいいわが子と関わってほしくないと思うのは普通」だと、相変わらず自分の言動を正当化しています。そして、「子どもを守るのも親の仕事」と答えたところで……。
「そういう話なら、私は正直カキエさんの子どもとうちの子を関わらせたくない」
そばで聞いていたミカさんが、静かにそう言いました。
ミカさんは、今カキエさんが言った理論が通るなら、そう思うことも正当化されるはずだと言い、「子どもたちの交友関係に口を出す親はナンセンスだと思うわ」と、冷たく言い放ったのです。その言葉に、カキエさんは返す言葉もなく顔面蒼白に……。











「子どもは子どもで交友関係を築く。親は必要なときだけ出ていくべきだと私は思っているから」
ミカさんが自分の考えを伝えると、カキエさんは「ごめんなさい……」と、目に涙を浮かべながら言葉を絞り出しました。そして、「この通り謝るから、今までどおり私と仲良くしてください。2人とも!」と頭を下げたのですが、ユズハさんとしては「私には謝らないの?」とモヤモヤ……。
するとそこに「いい加減にして!」と言いながら、カキエさんの娘・チエちゃんが登場しました。これまでのやりとりがレッスン室まで丸聞こえだったそうで「恥ずかしいこと、やめてくれる?」と怒りながらカキエさんに詰め寄ります。カキエさんは娘の言い分に納得がいかないようで「恥ずかしい? まさか私のことが!?」と、さっきまでのしおらしい様子から一転、逆切れしたのでした。
◇ ◇ ◇
ミカさんやモモさんと話をしていくうちに、カキエさんも自分の言動が間違っていたことに気づき、自分の非を認めて謝罪をしました。しかし、謝罪はミカさんとモモさんにだけ。肝心のユズハさんへの謝罪はなく、やはりユズハさんに対してはまだ見下す気持ちがあるのかもしれません。
謝罪は単に形だけのものではなく、相手の気持ちに寄り添い、行動で示していくことで初めて信頼関係を取り戻すきっかけになるのではないでしょうか。謝るべき相手が誰なのかも、しっかりと考えなければいけませんよね。
そして、親としての行動が子ども同士の関係にどのような影響を与えるのかを意識しながら、誠実に向き合っていくことが大切なのかもしれません。
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しろみ