自分の価値観を押しつける義母
私が紙おむつを使って育児をしていることを知った義母は、「紙おむつなんて使ってたら、いつまでたってもおむつが外れない! 環境にも悪いし、どうして紙おむつを使おうとするのかわからないわ。今の子ってなんでもすぐにラクしようとするのね。孫ちゃんがかわいそう!」とすごい剣幕で私を責め立てます。
そして「私は布おむつで2人育てたんだから」と自分の経験を根拠に主張を続ける義母。「私の友人たちはみんな紙おむつを使っていますが、おむつが外れるのも特別遅くはなかったみたいですよ」という私の言い分にはまったく聞く耳を持ちません。
すると、そんな様子を見かねた夫が「時代も違うし、子育てのやり方も変わってきてるんだよ。ちゃんと考えて育ててるんだから、そんな言い方はやめてほしい」と義母に反論。自分の息子にきっぱりと言われたこともあり、義母は少し反省したようでした。
それから1カ月ほどが経ったころ、すっかり義母からおむつについて責められることがなくなり安心していた私のもとに、義母から1つの宅配便が届きました。さっそく中を見てみると、そこには「せっかく縫ったんだから使ってちょうだいね」という手紙と一緒に、手作りの布おむつのセットが入っていたのです。しかも、布おむつはどこか使い古したような布で作られており、ところどころにシミもあるようで……。私と夫は「余計な波風を立てても、また義母に責め立てられるだけだろう」と思い、「ありがとうございました」とだけ連絡を入れ、布おむつは一度も使わずにしまっておくことに。
それからまた1カ月後、ひとりで暮らす義母の家に、夫が家具の組み立ての手伝いに行くと言うので私と娘もついて行きました。ちょうど義母の友人が訪ねて来たので、一緒にお茶をすることになりました。すると義母は、その友人に向かって「今の若い子は、紙おむつで育児してるんですって。私たちの時代じゃ考えられないわよねぇ」と言い出したのです。さらに私のほうをチラチラ見ながら、「せっかく作ってあげた布おむつも使っていないみたいだしねぇ。子育ては手間暇をかけてこそ。すぐにラクしようとするなんて、子どもへの愛情も薄いのかもしれないわね」とわざとらしくため息をつきながら続けました。
すると、意外にも義母の友人は「あら、私は3人とも紙おむつで育てたわよ。私の子どもへの愛情も薄かったのかしらね」と反論したのです。友人の思いがけない返答に、義母は「いや、そんなことは……」としどろもどろ。さらに、友人は私に向かって「あのね、今の紙おむつは昔と比べてかなり性能もよくなってるって聞いたわ。もしもう一度育児をすることになっても、私は紙おむつを選ぶと思う。布おむつも紙おむつも、子どもにあわせて自分が使いたい方を選べばいいのよ」とやさしく語りかけてくれました。その言葉に、義母はすっかり気圧された様子で黙り込み、それ以来、紙おむつについて否定的なことを言うことはなくなりました。
おむつの種類と親の愛情の深さとは関係ないと思います。自分の経験を絶対的な正解だと思い込み、他人に価値観を押しつけていた義母に、義母の友人がズバッと言ってくれて助かりました。これからも、他人の意見に惑わされることなく、子どもにとって快適で、自分にとってストレスなく育児を進められるかを最優先に考えたいと思った出来事でした。
著者:安藤沙奈/20代・ライター。2歳の娘を育てるママ。娘が生後7カ月のときに復職。夫は残業で帰宅時間が遅く、平日はほぼワンオペ。子どもを寝かしつけたあとに、自分へのご褒美で食べるスイーツが大好き。
作画:fukafuka
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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義母だけど、紙おむつがダメとか言う義母がいたの、私が嫁の頃ですよ。
夫が義母に少しは言える人で良かったです。
私の元夫は義母の前でだけは布おむつを使ってくれと言うような人でしたから。一時が万事親の言いなりで離婚しましたけど。