出産後、別のママにもマウントを取り…?
出産時と産後の知識を得るため、助産院でおこなわれている両親学級に夫と2人で参加しました。病院に到着して部屋に入ると、すでにひとりのママ・Aさんが座っていました。すると、私たちと目が合った瞬間に歩み寄ってきて「こんにちは~! あなた、子ども何人目?」といきなり聞いてきたのです。「初めてなんです」というと、Aさんの顔がニヤリとします。「やっぱりね~! どうりでうぶな感じがしたわけね! あたし2人目なの。いろいろ教えてあげる、先輩ママとして!」と、どんどん話し始めるのです。
役に立ちそうな子育て情報ならまだしも、話の内容は「寝かしつけで困ったことがない」「離乳食は全部手作りした」など子育て中の自分の武勇伝や、「2人目もすんなりできた」といった妊娠・出産に関する自慢話ばかり。初めての出産を控え不安でいっぱいだった私は、Aさんの「余裕」を強調するような言葉を聞いて、焦りと不快感を覚えました。両親学級が終わり、家に帰った私と夫はグッタリ……。「あの人には、もう会いたくないよね」と話しました。
月日が経ち、娘を無事に出産。産後の健診で再び助産院を訪れると、両親学級で会った自慢ママ・Aさんが座っていることに気づきます。見つからないように離れた席に座っていると、あとから物静かな雰囲気をしたママ・Bさんが赤ちゃんを抱え、Aさんのそばに着席してしまいました。
案の定、Aさんが「初めて見る顔ね」と話しかけます。黙って座るBさんに「見るからにボロボロね、初めての出産なんでしょ? 私はね、この子が2人目なんだけど、正直子育ても余裕で。上の子も手が掛からないし、2人目もすんなりできたから、初めてのママを見ると、頑張ってって応援したくなっちゃうの。何か困ってることあったら遠慮なく聞いてね」と調子よく話していた矢先! 診察室から出てきた先生がBさんに「Bさん体調大丈夫? 上に4人もお子さんいるんだから、無理しちゃダメよ!」とひと言。そう、Bさんは、すでに4人の子どもを育てるママで、このとき抱っこしていたのは5人目のお子さんだったのです。
その会話を間近で聞いたAさんはそれまで饒舌だったのが嘘のように、一瞬で顔を真っ青にし、驚いて口をあんぐり。先生のひと言で、実は自分よりはるかに子育て経験の豊富な5児のママと知り、その後ひと言も発せず、すっかりおとなしくなったのでした。
経験が豊富であることや、子育てが順調であることは、たしかに素晴らしいことかもしれません。しかし、それを相手がどう思うのか想像せずひけらかすのは、よくないと私は思います。今回の出来事を通して、私も今後、自分の経験や余裕を安易に語り、無自覚に相手を傷つけることのないよう気をつけようと思いました。
著者:村沢ゆな/30代・ライター。14歳と12歳のおませな娘たちと、3歳の甘えん坊な息子を育てるママ。毎日の育児にドタバタしながらも、家族に内緒で優雅なカフェランチを満喫するのが趣味。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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