これって破水……実は!?
陣痛はまだ弱かったものの、タオルでは追いつかないほど濡れてしまい、夫も「いよいよだね!」と緊張の面持ち。ところが、病院に到着して内診し検査をしてもらうと、助産師さんが少し困った顔で「破水はしていませんね……。もしかして尿の可能性があります」とひと言。恥ずかしさで顔から火が出るかと思いました。その直後、陣痛が急激に強くなり、気まずさを引きずる間もなく分娩台へ移動することになりました。
強い陣痛で息を整えることに必死な中、先ほどの“勘違い”が頭をよぎっては「いや、もう今は赤ちゃんを産むことだけに集中しよう」と自分に言い聞かせました。 そして約6時間後、無事に元気な赤ちゃんが生まれてきてくれました。「破水だと思い込んで病院に駆け込んだら、ただの尿だった」という、産前の緊張と焦りが生んだ勘違いハプニングは、出産の痛みや感動と一緒に忘れられない思い出になりました。
今回の出来事で、出産前の身体の変化は自分でも判断が難しいことがあると痛感しました。同時に、どんな勘違いをしても病院側は冷静に対応してくれるので、迷ったらすぐ相談していいのだと学びました。後で助産師さんに「よくあることですよ」と優しく声をかけてもらえて、とても救われました。この経験のおかげで、気負わずに頼ることの大切さも実感しました。
◇ ◇ ◇
「これって破水? それとも尿?」と、判断がつかなくなることは決して珍しいことではありません。今回のママのように、結果的に“勘違い”だったとしても、恥ずかしく感じる必要はありません。
迷ったときは我慢せず、早めに病院へ連絡・相談することが何より大切です。間違っていたとしても、ママが安心してお産に向き合えることが一番の優先事項です。出産は予測できないことの連続だからこそ、「間違っていたらどうしよう」より「赤ちゃんと自分を守るために相談しよう」と、遠慮せず頼っていけるといいですね。
著者:秋田まい/30代女性・会社員/4歳の娘がいる一児の母親。趣味は音楽を聴くことが好き。時短会社員。
イラスト:さくら
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年11月)