「コロンブスの卵」コロンブスは卵をどうした?
クリストファー・コロンブスが、新大陸発見後に開いたパーティーで、彼の偉業を妬む人々に対して披露したエピソードとして有名ですが、彼はその場で卵を使って具体的にどのような行動をしたか、正確に覚えていますか?
次のうちから選んでみてください。

① 卵を割らずにテーブルの上に立てた
② 卵の殻に鳥の絵を描いた
③ ゆで卵を作って皮をむいた
正解は……



①の卵を割らずにテーブルの上に立てたでした!
コロンブスが新大陸を発見した後に開かれたパーティーで、彼の功績を妬む貴族たちが「新大陸の発見なんて、誰にでもできたことだ」と侮辱しました。
そこでコロンブスは、彼らに「この卵を割らずに、テーブルの上に立ててみろ」と挑戦させました。
誰もが試みるものの、卵はつるつる滑って立てることができません。
コロンブスは卵を受け取ると、卵の底を少しだけテーブルに打ちつけて、殻をわずかにへこませました。そのへこみに安定させて、卵を見事に立てて見せたのです。
「一度やり方を知ってしまえば、誰にでもできる。だが、最初の一歩を踏み出すことが重要なのだ」
このエピソードから、「コロンブスの卵」という言葉は、「誰も思いつかなかった独創的な発想や、困難なことをやり遂げる最初の一歩の重要性」を意味するようになりました。
豆知識:「コロンブスの卵」とスマートフォン

「コロンブスの卵」のように、「誰も思いつかなかった最初の一歩」で世界を変えたのがスマートフォンですが、最初に発明したのはAppleでもGoogleでもありませんでした。
誰が「最初の一歩」を踏み出した?
発明者:IBM(インターナショナル・ビジネス・マシーンズ)
製品名:Simon Personal Communicator
発売年:1994年
現在のスマートフォンの基礎(タッチパネル、アドレス帳、Eメール機能)を世界で初めて搭載したデバイスであり、まさに「コロンブスの卵」的な存在でした。
日本で印象が薄い理由
では、なぜ日本ではIBMのスマートフォンが印象にないのでしょうか?
それは、日本のモバイル市場が独自の進化を遂げたからです。
1990年代後半の日本では、iモードなどのサービスが成功し、「ガラケー(フィーチャーフォン)」が世界で最も多機能で便利なインターネット端末となりました。
そのため、高価で操作が複雑だった海外製の初期のスマートフォン(IBM Simonを含む)は、日本のガラケーの陰に隠れてしまい、「ポケベル → ガラケー → iPhone」という日本独自の進化の流れに組み込まれることはなかったのです。