納豆のNGな食べ方・扱い方
体にいいイメージのある納豆。でも、実は食べ方しだいで栄養を損してしまうことも…。
そこで知らずにやりがちなNG習慣についてまとめてみました。
NG①熱々のご飯に直接のせる

まず、熱々のご飯に直接のせるのは注意が必要です。
炊き立てのご飯に納豆をのせていただくーーおいしいのでやってしまいがちですが、実は避けた方がよい食べ方なのです。
納豆に期待できる成分の働きが弱まるおそれあり
納豆には、ナットウキナーゼなどの酵素が含まれています。
ナットウキナーゼ(NK)は専門的な表現をすると"アルカリ性セリンプロテアーゼ"と呼ばれており、至適温度付近は40℃、30–50℃で比較的安定とする報告があります。
これより高温側では活性低下が起こりやすいと考えられます(=炊き立てご飯の表面温度はしばしば70℃超)。
そのため、炊き立て(目安70℃前後)のご飯にすぐのせると、ナットウキナーゼ活性が下がる可能性があります。
いわゆる、"身体に良い"といわれている納豆に期待できる成分の働きが弱まるおそれがあるのです。
ご飯を盛り付けておいて、粗熱が取れてから納豆をのせて混ぜるのがおすすめですよ。
NG②混ぜる順序を間違える

納豆を混ぜる順序にも実はポイントがあります。
納豆を食べる際、タレや醤油を入れると思いますが、実は、納豆は混ぜた後に味付けするほうが旨みや食感も活かせるんです。
タレや醤油は"後入れ"がおすすめ
納豆の“粘り”は主に"ポリ-γ-グルタミン酸(γ-PGA)"と"レバン"によるもので、塩類やリン酸塩の添加で粘度が変わることが実験的に示されています。
つまり、タレを後入れの方が“粘り・泡立ち”に体感差が出やすい可能性があるのです。
タレや醤油を先に入れてしまうと粘りが出にくく、空気を含んでふんわりした食感が出にくくなります。
まずよく混ぜてからタレを加え、さらに軽く混ぜるようにするといいですね。
NG③開封後の長期保存や頻繁な出し入れ

納豆は保存面でも注意が必要です。
開封後は早めに食べ切るのが基本。保存方法の表示に従い、長時間の室温放置や頻繁な出し入れは避けましょう。
消費者庁の公式Q&Aでも“開封後は、消費/賞味期限まで安全や品質が担保されるわけではないため、速やかに消費”と明記されています。
また、納豆の品質(臭い・色調・官能)劣化は保存温度に影響されることを示した研究もあります。
味はもちろんですが、食中毒などのリスクを考えると、これは徹底しておきたいNGポイントですね。
NG④食べ合わせに注意

納豆は他の食材との組み合わせでも栄養価アップが期待できます。
おすすめはネギ、大葉、玉ねぎなどの薬味です。 薬味は抗酸化成分を含み、風味・栄養面の相性が良いと考えられます。
また、納豆+生卵は一般的な食べ方ですが、卵白に含まれるアビジンという成分が、納豆に含まれるビオチン(ビタミンB群)の吸収を妨げる可能性があります。
ただし、“大量の生卵白を長期に”という極端な条件で問題化しやすいとする解説もあり、過度に心配する必要はないでしょう。
つまり、過度に偏らない食べ方ならそこまで気にする必要はありません。
栄養も無駄なく摂りたい!という方は覚えておくといいかもしれませんね。
なお、ワルファリン服用中の方は納豆は避けることとされており、医療者の指示に従ってください。
納豆は食べ方も意識!NGを避けておいしく健康に!

体にいいと思って食べている納豆も、食べ方ひとつでもったいない状態になってしまうことがあります。
難しいルールはありませんが、少し意識するだけで納豆のパワーはもっと引き出せますよ。
ぜひこの記事を参考に、納豆の力をしっかり味方につけて、毎日の食事に活かしてみてくださいね。