違和感のある接客
その日は、私が都心へ出向き、彼が新幹線の改札まで迎えに来てくれました。彼が予約してくれていた高級焼肉店に向かい、案内担当の男性店員に名前を告げると、最初のあいさつこそ丁寧だったものの、私に向けられる視線や言葉づかいに、どこか引っかかるものを感じました。
例えば、お水をお願いした際に雑な口調で返されたり、注文を伝えた際にもオーダーミスやそれに対しての謝罪もなかったりと、「なんだかイヤな感じ……」という気持ちが拭いきれませんでした。大きなトラブルがあったわけではありませんが、楽しいはずの時間に小さなモヤモヤが積み重なり、落ち着かない食事になってしまいました。
まさかの再会
数週間後、今度は母の誕生日祝いで上京しました。父は仕事の都合で後から合流するため、私が母を連れて予約していたレストランへ向かいました。そこは先日と同じ高級焼肉の系列店だったのですが、入口で出迎えた店員の顔を見て驚きました。先日の、あの店員だったのです。
相手も私に気付いたようで、明らかに面倒くさそうでイライラした様子。予約名を伝えると確認をしてくれたものの、応対がどこか落ち着かず、母も違和感を覚えたようで「今日は気持ち良く過ごしたいから、別のお店にしようか」と小声で言われました。
せっかくの誕生日。私たちは無理をせず、その場で店を変えることにしました。
経緯を伝えることに
翌日、私は両親とともに系列店の責任者へ事情を伝えるため再び足を運びました。クレームをつけたいわけではなく、あくまで「昨日の対応に不安があり、予約変更の経緯を説明しておきたい」という気持ちからです。
責任者の方は丁寧に話を聞いてくださり、店員の接客に関して心当たりがある様子で「内部でも改善に向けて指導を進めている」と説明してくれました。私たちが農家であり、系列店へ野菜を納品していることもお話しすると、「取引先に不快な思いをさせてしまったのは本意ではない」と深く頭を下げられました。
私としては、納品内容や取引条件を変えるつもりなどまったくなく、ただ状況を共有し、今後の改善をお願いできれば十分でした。責任者の誠実な対応に安心し、その場は気持ち良く終了しました。
その後
後日、偶然その店舗の前を通りかかった際、問題の店員が責任者と話し合っている様子が見えました。詳細はわかりませんが、接客について再指導を受けているようでした。私たちが求めていたのは罰ではなく、改善。お店としても同じ方向を向いてくれていると感じ、ほっとしたのを覚えています。
一方、私はというと、彼からプロポーズを受けました。これからは両親の農家を手伝いながら、家庭を築いていく予定です。
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外見や人によって態度を変えられるのは、誰しも良い気持ちはしませんよね。接客の現場だけでなく、誰が相手でも常に誠実に対応できるよう、心がけたいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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