

照れながら語った「武勇伝」
付き合って初めての私の誕生日。彼からもらったプレゼントは、小さなハートがついた華奢なネックレスでした。憧れのブランドで、デザインも私好み。本当にうれしかったです。そして何より感動したのが、彼が語った「武勇伝」でした。
「実はめちゃくちゃ恥ずかしかったけど、お店に直接行って『彼女のプレゼントなんですけど……』って言って、店員さんに選んでもらいながら買ったんだ」。
彼はそう言って、照れくさそうに笑っていました。
男性がジュエリーショップに1人で入るのは勇気がいることだと思います。そんな中で私のために頑張ってくれたことがうれしくて、私はこのとき「この人とならこれからの未来を考えられる」「結婚するかも」と本気で感じました。
保証書が語るもうひとつの真実?
後日、ネックレスをしまおうとした際、箱の保証書が目につきました。何気なく保証書を見てみると、そこには堂々と「○○オンライン販売店」の文字が。
……あれ? これってネット通販で買ったもの? そのとき、頭の中で彼が口にしていた「お店に直接行って買ったんだ」という言葉が何度も繰り返されました。そして、彼が自宅でパソコンをカチカチしながら「これでいいか」とポチった姿が目に浮かんで……。
もちろん、どこで買おうが何をもらおうが、プレゼントしてくれた気持ちはとてもうれしかったです。実店舗で買おうが、ネット通販だろうが全然問題ありません。むしろ、ちゃんと私の好みを考えて選んでくれたことは変わらないし、実際とても気に入っています。
でも……。「恥ずかしかったけど店に行ったというのは嘘なの? なんで嘘なんてついたの?」というモヤモヤが晴れなくて……。
嘘よりも正直な気持ちがほしかった
結局、そのモヤモヤは彼に伝えられず……この件が直接の原因ではないものの、私たちは別れることに。今でも心の奥では「正直に言い合える関係だったら良かったな」と思ってしまいます。
今思えば、彼なりに“カッコいい彼氏”を演じたかったのかもしれません。男性のちょっとした見栄っ張りな一面だったのでしょう。「保証書って意外といろいろな証拠になるのね」と妙に勉強にもなりました。小さな嘘が、気づけば小さな距離を生んでしまった……これがまた、恋愛のリアルなのかもしれません。
著者:岡田圭/30代女性・新卒で編集プロダクションに入社後、女性誌やウェブを中心に恋愛や人間関係などのテーマで数多くコラムを執筆。
作画:おはな
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)
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