快眠が妊活をバックアップ
質のいい睡眠は何となく体に良さそう、というイメージはあっても、妊活との関係はピンと来ないのではないでしょうか?
でも「睡眠」と「妊活」には、実はとても深い関係があるんです。
睡眠は、脳や体の疲労回復の他にも、ストレス発散、新陳代謝や老化防止、血液の再生、記憶の定着など、たくさんのことがおこなわれています。そして妊活にとって、とても大切な妊娠のためのホルモン分泌の時間 でもあるのです。
疲れたからそろそろ寝ようかな……ではもったいない!
妊娠に必要なホルモン分泌を促すため、心を回復するため、積極的に「寝たまんま妊活ライフ」を始めてみませんか?
自律神経の乱れは睡眠の質に影響する
春は新生活スタートの時期、新しい環境や人間関係で気分もリニューアルされる方も多いかもしれませんね。でも反面、緊張が続いたり、寒暖差も激しかったりで、自律神経がとても忙しい時期でもあります。
この自律神経とは、体温の調整や内臓の働きなどを調整するために全身を網羅している神経です。交感神経(アクセル)と副交感神経(ブレーキ)の2種類がありますが、どちらも大切でそのバランスが重要です。アクセル全開が続いているとブレーキが利かなくなり、寝つきが悪い、眠りが浅い、眠ろうとすればするほど焦って眠れなくなる……などの睡眠トラブルを引き起こしてしまいます。
質の高い睡眠とは?
質の高い睡眠を取るためには、どんなコンディションが良いのでしょうか?
睡眠時間が長ければ良いのではなく、おやすみ前の準備からも睡眠の質は変わってきます。だんだんおやすみモードになるように、体がくつろぐ条件を整えてゆきましょう。
睡眠にかける時間
7~9時間が望ましいとされていますが、まずは無理のない範囲から始めてみましょう。
《補足》
・睡眠不足のときには短くてもお昼寝すると少し回復します
・お仕事されている方はたまにひとりで静かな場所でランチをするのも気持ちが落ち着きます
・夕方以降の仮眠は夜の睡眠の質を下げてしまいます
※妊娠後は眠くなったらいつでも好きなときにおやすみしましょう
寝室の環境
・暗さ
照明は薄暗い程度。真っ暗は少し不安を感じることもあります。
スマホは寝室に入ったらOFFにしましょう。(ブルーライトは眠ろうとする体の機能を阻害してしまいますので、できればパソコン、スマホはおやすみの30分前までにOFFしましょう)
・静けさ
静かな空間。テレビや音楽は消すかオフタイマーにしましょう。
・温度
快適に過ごせる空調にします。寝汗を大量にかいたり、足が冷えすぎないようにしましょう。
お風呂上がりは体温が上昇していて、体を冷やそうとする機能が働きます。おやすみになる頃に火照りがおさまっていると、寝つきが良くなります。
・安心感
寝室は清潔にしましょう。寝具も心地良い肌触りのものを選んで、部屋着とパジャマは分けると意識がおやすみモードにスイッチしやすくなります。
・目覚めの状態
1日のスタートを気持ち良く迎えるために、目覚まし時計のアラームは優しい音にしましょう。
明け方になるにつれ、浅い眠りのサイクルが増えます。まだやや深い眠りのサイクルと交替していますので、そのやや深い眠りのところで大音量の目覚ましが鳴って起こされると不快な気分になり、目覚めも悪くなってしまいます。
睡眠アプリは、睡眠の質を分析して浅い眠りのときに優しいアラームを鳴らしてくれる機能もありますので、参考にしてみてくださいね。
また、カーテンは遮光よりも朝日が柔らかく差し込むくらいの方が体のリズムをサポートし、目覚めも良くなります。
全体の睡眠のうち、前半にくる深い眠りを大切に
眠り始めてから早い段階の深い眠りのときに、妊娠に必要なホルモン分泌が活発になります。
ホルモンの司令塔は脳にあるため、そのときよく眠れていないとホルモン分泌が十分に生かされません。
眠りには下記2つの種類があり、睡眠中周期的に交替します。
① 脳が休むノンレム睡眠(深い眠り)
② 体が休むレム睡眠(浅い眠り)
眠りについてから、浅い眠りから次第に深い睡眠がしばらく続きます。
深い眠りは通常、睡眠の前半に集中しており、最初の約3時間が深い眠りの8~9割を占めます。
深い眠りのときに妊娠のためのホルモン分泌のゴールデンタイムを迎えるため、そのときにぐっすり眠れているように逆算して、おやすみ準備できると良いですね。
おやすみに入るときのおすすめテクニック
・アイピローを使う
アイピローは目の上に置くのももちろん良いですが、おでこの上に乗せるとリラックスできます。頭が忙しかった日に試してみてくださいね。
・呼吸に合わせて少し力を入れたり、緩めたりを繰り返す
深呼吸をするように吸う息と吐く息に合わせながら、力を入れたり緩めたりを繰り返します。
①息を吸いながら
肘を曲げてげんこつを作り、ギュッと力を入れます。顔も梅干しを食べたときのようにギューッと目をつぶりパーツを中心に寄せます。
②息を吐きながら
パアーッと全身の力を緩めて、体が重たくなるのを感じてみましょう。
①と②を5回~10回繰り返します。
※夜中に目が覚めて15分以上眠りにつけないときには、トイレに行くか、これをやってみてくださいね。
ご自身のライフスタイルに合わせて無理のないところから、「寝たまんま妊活ライフ」を取り入れてみてくださいね。