隣に座った男性の理不尽な怒鳴り声
私たちが席に座ると、通路を行ったり来たりしている高齢男性の姿が。席がわからず困っているのかと思いきや、出発するやいなや私たちの隣、通路側の席に無言で座りました。
娘と一緒に景色を楽しんでいると、突然その男性が「おい! 眩しいだろう! カーテンを閉めろ!」と怒鳴ってきたのです。私は驚いてしまいましたが、娘は「はーい」と素直に応じ、カーテンの中に頭を入れながら「これならお外も見えるし、他の人も眩しくないから安心だね」とご機嫌な様子。
すると男性は、自分なりに工夫して楽しむ娘の姿が気に入らなかったのか、さらに不機嫌そうな顔で「おい、やっぱり景色を見たいから席をかわれ」と要求してきました。私は娘のために窓側の席を予約したことを伝えて断りましたが、男性は「なんだと!? いいからそこをどけ!」と激昂し始めたのです。
周囲の助けと、暴かれた男性の嘘
怒った男性は「こんな母親に育てられたから、口だけ達者な子が育つんだ!」と罵倒してきました。私は負けじと「そんなに窓側がいいのなら、予約するときに窓側を指定すればよかったじゃないですか」と反論しました。
そのとき、近くに座っていた男性客が「あなた、大人として恥ずかしくないんですか?」と高齢男性を一喝。さらに、その方が呼んでくれた車掌さんも駆けつけ、「無理やり人の席を奪おうとするのは非常識ですよ」と注意してくれました。
不自然に動揺する男性に対し、車掌さんは「まさか、自由席のチケットでこの指定席に座っているわけではありませんよね? チケットを拝見します」と問い詰めました。男性は目を泳がせ、「別の席に移動する!」と逃げるように立ち去ろうとしました。
娘の言葉に、顔を真っ赤にして謝罪
その様子を見ていた娘が、「おじいさん、悪いことをしたのに『ごめんなさい』が言えないんだね」とぽつり。その言葉に、周りの乗客からもクスクスと笑い声が漏れました。
恥ずかしさで真っ赤になった男性は、「わ、悪かったよ。あんたらが仲良く笑っていたのが、羨ましかったんだ……」と消え入るような声で謝罪。その後、車掌さんに連れられてデッキのほうへ去っていきました。
どれほど寂しかったとしても、他人に迷惑をかけていい理由にはなりません。男性が去ったあと、私と娘は心ゆくまで旅行を楽しみ、無事に最高の思い出を作ることができました。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。