夫の異変に不信感が募る
起業したことで夫の多忙さに拍車がかかり、彼は私に対して冷たい態度をとるようになりました。
「また海外出張?」
「うん、先方が直接話したいって言っていて……」
「これで今月何度目よ?」
「そ、そんなふうに言うなよ! 俺だって大変なんだからな……。専業主婦のお前にはわからないよな」
こうした会話のたびに、私は夫に対して「不倫をしている?」と不信感を抱くように。そんなある日、私は両親に夫について相談してみることにしました。
私の話を聞いて、父と母も彼の言動にあやしさを感じたようで「はっきりさせたほうがいい」とのアドバイスが。そこで私は、調査会社を使って、夫の行動を調べることにしたのでした。
夫を問い詰めると…
2カ月ほどで調査が終了。やはり、夫は会社の新人の若い女性社員と不倫をしていたよう。また、相手女性の驚きの過去もわかりました。
私は夫の行動が許せず、仕事から帰宅した彼を問い詰めました。
「海外出張や会社への泊まり込みが多いけど、誰となの?」
「誰って、部下とに決まっているだろ!」
「へぇ~。部下って新人の女性なんでしょ?」
最初は焦った様子の夫でしたが、逃げられないことを悟ったようで、「全部知っているのか。それならもう隠す必要もないな。もうお前とは今日で終わり。社長夫人は、若くて美人でスタイルもいい彼女に変更する!」と宣言。
夫に対して心底呆れた私は、冷静にこう答えました。
「どうぞどうぞ。好きにしたら。後でどうなっても知らないけどね」
不倫女には借金が!?
そのまま別室で寝た私は、翌朝、書類をズラリと並べて夫に言い放ちました。
「まずは有責離婚ということで、当然、慰謝料を請求します。不倫の証拠はバッチリあるから言い逃れは無用。それから、離婚に応じる条件としてこのマンションも譲渡してもらいます」
夫は、「まあ、それでさっさと別れられるなら」と言いましたが、ここからが本番。
「ところであなた、彼女の借金はどうするつもり?」
「は? 借金?」
夫はキョトンとしていましたが、私はニヤリ。
「あなたのお相手、大学生時代から不倫三昧だったようよ。妻子ある人とばかり遊んでは貢がせて、バレると相手の奥様から慰謝料を請求されてきたんだって。だから、慰謝料を肩代わりできるくらいお金を持っている男が必要だったってこと。入社数カ月で社長をゲットしたんだから作戦大成功ね」
夫は彼女の裏の顔を知らなかったようで、「そ、そんな……」と青ざめた顔をしていました。
まさに自業自得
その後、私と夫は無事に離婚。私は夫の会社の数名の社員と交流があったため、後日聞いた話によると、夫は借金の件をめぐり、不倫相手の女性と社内で大喧嘩。社員たちにも2人が不倫関係にあることがバレ、社員たちからの信用は地に落ちたそうです。そして、「こんな会社に将来はない」と続々と社員が辞めているとか。
一方、離婚を済ませた私は、両親の支えを受けて前に進むことを決意。新しい会社に就職し、とてもやりがいのある仕事ができています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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