義母からの心ない言葉
私はつわりがひどく、義母が来るのが正直しんどい日もありましたが、せっかく来るのだからと思い、無理をしておもてなししていました。しかしどうしてもしんどい日もあり、横になって休まざるを得ない場面もあったのです。
そのたびに義母は「そんなに休んでばかりで大丈夫? 昔の妊婦はもっと動いたものよ」と言ってきました。初めのうちは笑って受け流していましたが、何度も言われるうちに少しずつ心が疲れていってしまいました。
そんなある日、夕食のタイミングで動くのがつらく、私は配膳を夫に任せて、一緒に食べずに横になっていると、また義母に「妊婦だからって甘えている」と言われ、思わず涙がこぼれてしまいました。すると、それまで黙っていた夫が……。
「母さん、そんな言い方はやめてくれ。医者から安静にって言われてるんだ。彼女が無理する必要はない」ときっぱり言い返してくれたのです。
さらに「つわりも体調も人それぞれだ。彼女に気を使えないなら、もううちには来ないでほしい」と言ってくれて、その場の空気が一瞬で変わりました。義母は気まずそうに黙り込み、それ以来、私は同じようなことを言われることはなくなったのです。
義母はつわりが軽く、さらには当時の時代背景もあって、妊娠中でも家業をバリバリ手伝わされていたと、後から夫に漏らしたそうです。自身の経験があったので、私が甘えているように見えたのでしょう。後日改めて、義母はわが家にやって来て、これまでのことを謝ってくれました。
あのとき、夫がきっぱり言ってくれたことで、本当に救われた気持ちになり、夫への信頼がより深まった私。その日をきっかけに、義母との距離感を考えようと夫婦で話し合い、無理のない頻度で会うように調整しました。夫が間に立ってくれたことで、義母とも気まずくならずに、適度な距離を取ることができたのです。
夫は「気づけないこともあるから、我慢する前に言ってね」とも言ってくれました。それからは何でも正直に相談して、夫婦で支え合っていこうと思いました。今は夫婦で協力しあって、育児の大変さも楽しみながら、幸せに過ごしています。
著者:増田美月/30代・女性・会社員。2人の子どもを育てるママ。
イラスト:大福
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)