夫の機嫌を損ねないように…
私はマサトの機嫌をうかがいながら、実家に帰りたいと伝えました。
想像していた通り、舌打ちされ、機嫌を損ねてしまいましたが、夕方には帰ることとマサトの食事の準備もしてから出かけることを約束し、なんとか許しを得て……。
























「お前さ、何しに実家帰ったの? アミをダシにして、自分が遊びたかっただけ?」
久しぶりに実家へ帰った夜、マサトさんは冷ややかに言い放ちました。
実家で両親がアミちゃんの面倒を見てくれたおかげで、マミさんは30分だけひとりになる時間をもらい、本屋へ行くことができたのです。
「ずっと読みたかった本も買えて、すごくリフレッシュできたよ」
マミさんは「ちゃんと感謝して報告すれば、マサトも怒らないはず」と信じて、正直にそのことを話しました。
しかし、マサトさんの反応は予想外のもので……。
「親に孫の世話を押し付けて、自分はのんきに買い物かよ。身勝手にも程があんだろ。いい歳して親に頼って『実家依存』して、恥ずかしくないのか!?」
「ごめんなさい……私が甘えてました」
涙目で謝るマミさん。ほんの少しリフレッシュするなんて罪……と、マミさんはさらに心を閉ざしていくのでした。
◇ ◇ ◇
たまの息抜きさえも「実家依存」「身勝手」という言葉で断罪し、マミさんから自由な時間や心の余裕を奪おうとするマサトさん。マミさんが良かれと思ってした正直な報告が、逆に自分の首を絞める結果になり、さらに深く心を閉ざしていく過程は、見ていて本当に心が痛みます。
パートナーに、楽しかったことを報告するのが怖い、リフレッシュすることに罪悪感を感じる、という状態になっていたら要注意です。それは相手が、あなたを「自分にとって都合のいい役割」に押し込めようとしているサインかもしれません。「母親だから」「妻だから」という言葉で縛り付けられそうになったときは、自分ひとりの人間として大切にする権利があることを、どうか思い出してください。
心を閉ざしてしまう前に周囲に助けを求めましょう。専門機関に相談することもできます。ひとりで抱え込まないことが大切です。相談窓口をいくつかご紹介しますね。
※よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
ガイダンスで専門的な対応も選べます(外国語含む)
0120-279-338 つなぐ ささえる(フリーダイヤル・無料)
岩手県・宮城県・福島県から 0120-279-226 つなぐ つつむ(フリーダイヤル・無料)
※こころの健康相談統一ダイヤル
電話をかけた所在地の都道府県・政令指定都市が実施している「こころの健康電話相談」等の公的な相談機関に接続します。
0570-064-556 ※相談対応の曜日・時間は都道府県によって異なります。
※DV相談ナビ
全国共通の電話番号(#8008)に電話をすると、お近くの都道府県配偶者暴力相談支援センターにつながります。
#8008(はれれば)※相談対応の曜日・時間は都道府県によって異なります。
ゆる山まげよさんのマンガは、このほかにもブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。
ゆる山まげよ