出産翌日、義父が病室に持ち込もうとしたものは…
オムツでもベビー服でもなく、なぜか巨大な一升瓶の日本酒。「祝い酒じゃ!」と言いながら、病室に持ち込もうとしたのです。
もちろん病院は飲酒厳禁。すぐに巡回中の看護師さんが気づき、義父はその場で厳重注意を受けました。義父は「孫のために持ってきたのに!」と心底ショックを受けた様子でしたが、問題はここからでした。
義父は「この酒は、孫が成人したときの楽しみにするんじゃ」と言い、その一升瓶をベッドの脇にそっと置いて、立ち去ろうとしたのです。これには看護師さんも慌てて、「お義父さま、必ず持って帰ってください!」と再度ストップ。まるでコントのようなやり取りの末、義父はしょんぼり。
最終的には夫が平謝りしながら義父を連れて行き、病室の空気は一気に笑いに包まれました。あの日の病室は、赤ちゃんよりも一升瓶のインパクトが強烈だった気がします。
この出来事で痛感したのは、「祝い方」における世代間ギャップでした。義父にとっては祝い酒が最大限の善意でも、現代の病院の常識とは大きくかけ離れていたのです。また、「親だから大丈夫だろう」と事前の説明を怠っていた夫の判断もあり、私は板挟み状態に。デリケートな時期だからこそ、親世代の「よかれ」を事前にコントロールする必要があるのだと学びました。
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お祝いの形や常識は世代によって大きく異なるもの。相手の善意を大切にしながら、事前に伝えておくこともひとつの方法かもしれませんね。
著者:近藤あやか/30代 女性・パート。4歳と6歳の男の子を育てる母。趣味は落語鑑賞。
イラスト:さくら
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)