保育士さんに、夢子の足の長さが左右で違うことを指摘され、母は翌日、急いで夢子を連れて受診したものの、2軒の病院をまわっても、原因は判明しませんでした。わかったことは「骨に異常がある」ということだけ…。
長女・愛子と、生まれたばかりの三女・姫子の面倒を見てくれていた祖母は「(原因がわからないってことは)大丈夫ってことじゃないの?」といいますが、母は「足の骨に何らかの異常があるってことは間違いないみたい」「だから、明日、隣町の総合病院に行ってみる!」と言いました。祖母はそんな母の様子に「原因がわかるまで行っておいで。(三女の)姫ちゃんのことは私に任せて」と言ってくれたのです。
こうして、母は夢子を連れて何軒もの病院をまわりました。しかし、それでも夢子の病気は判明しなかったのです。母は「どうして原因がわからないの? こんな田舎じゃどこへ行っても同じなの?」と途方にくれてしまったのでした。
どこの病院でも原因がわからない。「こうなったら…」










隣町まで範囲を広げても、夢子の足の異常の原因を突き止めてくれる病院はありませんでした。そのため母は、自宅からは遠い、県庁所在地にある大きな病院に夢子を連れていきたいと思い、夫に相談をしました。
すると夫は「高速道路を使っても1時間かかるところじゃないか!」「何軒も回って異常はないと言われているんなら、それでいいだろ」「原因がわからなくても、大きな病院への紹介状をもらえるはずなのに、それがないなら大丈夫なんだ」と言って、取りつく島もありません。
しかし、母も食い下がり「これで最後にするから!お願い!設備の整った病院で診てもらいたいのよ!」といい、父は「勝手にしろ。行くなら下道で行けよ。高速は使うなよ」としぶしぶOKを出したのです。
そうして母は夢子を大きな病院へ連れていくことになったのですが、その様子をうらめしく見ていたのは姉・愛子。母が夢子のことで必死になればなるほど、「夢子だけズルい」と不満を募らせたのです。
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大事な娘の足のことなのに、「原因はわからないけど、骨に異常がある」と言われているのに、病院に連れて行くのを協力するわけでもない、受診中の長女や三女の面倒をみるわけでもない、挙句の果てには大きな病院を受診することすら即座に賛成できないなんて…父の態度はちょっと理解しがたいですね。
本当に心配をしていないのか、現実を直視したくないのか、どちらにしろ、自分は何もしないのに「賛成する」ことすらできないなんて、ひどすぎます(高速を使って1時間もかかるところに「行くなら下道で行け」なんて…ケチすぎます)。
また、父がそんな態度だから、母は余計に必死にならざるを得ず、長女・愛子が夢子をねたむ気持ちを増殖させてしまう気もします。夢子ちゃんのためにも、家族のためにも、早く足の異常の原因がわかるといいですね。
なお、左右の足の長さが違うという症状は、先天性(生まれつき)の場合と、後天的(生まれたあとに起こったもの)の場合があります。先天性の場合は、すねの骨の一部または全部の欠けや、股関節のずれ(股関節脱臼)、後天的な場合は、血管腫やレックリングハウゼン病、ペルテス病、関節炎などによる二次的影響などによるものである恐れがあります。左右の足の長さが少し違う(成長ストップ後、1㎝未満)ことは普通の人でもよくあり、何も問題がないこともあります。ただし、赤ちゃんや子どもの場合は歩行に影響することもあるので、左右の足の長さの違いに気づいたら、早めに小児整形外科を受診しましょう。
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つきママ