大晦日に陣痛が始まり、助産師さんを呼ぶと…
1日に1~2キロほど歩くようにしていたのですが、12月30日の朝、なんとなくおなかの張りを感じました。産婦人科に電話すると「一度来てください」と言われ、診察の結果、出産まではまだ1日以上かかりそうだけれど、時期が時期だけに一度家に帰るのも大変だろうということで、少し早めに入院することになりました。
そして迎えた12月31日の大晦日。陣痛が始まりましたが、初めてのことばかりで何が普通なのかもわかりません。痛みに耐えきれず助産師さんを呼ぶと、これまでの健診では見たことのない70代くらいの怖そうなベテラン助産師さんが入ってきました。
「あなた! まだ余裕がある!! 出産はそんなもんじゃない!!」
そう喝を入れられ、私はひたすら我慢。ついに限界を感じて分娩台に行くと、今度はその助産師さんから、「こんなになるまで、なんで辛抱するの!!」
と叱られ、さらにもう1人、同じく怖そうな超ベテランの助産師さんが加わりました。私が「痛い、痛い」と声を出すと、「静かに!!」と注意され、結局、私の初めての出産は、2人の怖い助産師さんのおかげで、とても静かなものになりました。
大晦日だったため、いつもの助産師さんたちはお休みで、代わりに来ていた超ベテランの助産師さん2人にお世話になることになったのです(汗)。そのため、テレビで見るようなにぎやかな出産シーンとはまったく違うお産になりました。緊張感はありましたが、無事にわが子が誕生したことに、心から感謝しています。
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出産は、同じ「お産」でも、状況や関わる人によって印象が大きく変わりますよね。健診時とは違うベテラン助産師さんの厳しい言葉に戸惑う場面もあったかもしれませんが、その背景には、母子の安全を第一に考えたプロとしての判断があったはず。無事に赤ちゃんに出会えたことも、大晦日の分娩室での出来事も、どれもが忘れられない思い出ですね。
著者:遠藤まなみ/40代 女性・パート。3児の母。バトミントンにハマっている。
イラスト:さくら
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)