食事の順番、一番に食べ始めるのはまさかの…!?
結婚してまだ日が浅かったころ、義実家で夕食の準備を手伝っていたときのことです。料理をすべてテーブルに並べ終え、いざ「いただきます」と言いかけたその瞬間、義母から待ったがかかりました。
「まだよ! トラちゃん(仮名)のごはんが先だから」
「トラちゃんとは……?」と思わず固まる私。続けて詳しく聞けば、この家には「男の人が先に食べる」という昔ながらの家風があり、なんとオス猫のトラちゃんもその序列にしっかり組み込まれているのだそう。猫までもがルールに含まれているという予想外の展開に、驚きを通り越して思わず笑ってしまいました。
悪気ゼロの義母とマイペースなトラちゃん
義母はトラちゃんをとってもかわいがっており、“もう一人の息子”のような存在なのだそう。
「この子は小さいころから、先に食べないと機嫌が悪くなるのよ」と、どこか誇らしげに語る姿からは、家族の一員として深く愛されてきた歴史が伝わってきました。
義父も「男が先なんだもんなぁ」と笑いながら見守っており、私一人だけが軽くフリーズする状況に。
そのあとは実際に、まずトラちゃんがごはんを食べるのを家族全員で見届け、次に義父と夫が箸を取り、最後に義母と私が食べ始めるという流れでした。そこには誰も悪意はなく、ただ長年の習慣としてごく自然に続いているのだと感じました。
実はみんなで楽しんでいた!?
あとでわかったことですが、実は義母も義父も、男尊女卑のように本気で「男が先」と考えているわけではありませんでした。
「昔はね、男の人を立てるのが当たり前だったのよ。そうしておくと機嫌がいいものね」と、いたずらっぽく笑う義母。その言葉に、義父も「まあ、その通り!」と笑ってうなずき、トラちゃんのエサ皿を受け取る姿はとてもほほ笑ましいものでした。
今では私もそのやり取りが楽しみになり、「お先にどうぞ」と笑いながらトラちゃんにエサをあげるのが、帰省時のちょっとした習慣になっています。
最初は「えっ?」と驚かされた“男が先”ルールですが、今では笑って受け止められるようになり、この家らしいやさしい風景のようにも感じます。けれど、実はこの家で一番強いのはトラちゃんでもお義父さんでもなく、お義母さんなのは間違いありません。
著者:小川まい子/40代女性/2020年生まれの息子を育てながら、フルリモートでフルタイム勤務のワーママ。育児と仕事の両立に奮闘する日々。家族で海外と温泉を巡る“湯けむりノマド”を目指し、週末は格安航空券と湯治先を探している。時々、海外でホカンスも。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)
※AI生成画像を使用しています