そんなわが家の空気が変わったのは、義妹が離婚し、近くに引っ越してきてからです。
わが家をホテル代わりにする義妹
週末になると、義妹は3歳の甥を連れて、連絡もなく突然やって来るようになりました。「近くを通ったから、ちょっと寄っただけ〜♪」と言い家に上がり込んでは、そのままだらだらと居座ります。そして当然のように夕飯を食べ、そのまま泊まって行くように。
「どうせまた来るから」と言い、義妹と甥の衣類や下着を置くようになり、甥のおむつやお気に入りのおやつを買っておいてほしいという要求までされるようになったのです。
うちにいる間、育児も家事も一切しない義妹に「急に家に来られては困る。事前に連絡をしてほしい」「私だけで家事も育児もするのは大変なので、うちに来ているときは手伝ってほしい」そう伝えてみたものの、「はーい」とその場しのぎの返事をするだけで、改善することはありませんでした。
夫のひと言が、決定打に
とある週末、また急に家に来た義妹。夕方までごろごろくつろいだあと、笑顔でこう言いました。
「ねぇ、家政婦さん、夕飯まだ〜?」
その言葉に、思わずイラッとすると同時に、胸の奥がズキリと痛みました。
さすがに耐えきれず夫に相談すると、返ってきたのはこの一言。
「料理を少し多めに作るだけだろ? 家族なんだからケチケチするなよ」
はぁ!? 夫が何もしないから、自分の子のワンオペだけでも大変なのに、なんで私が義妹親子の分の家事もしなくちゃいけないの!?
食費も雑費も、感謝の言葉も一度ももらってない!
家政婦だなんて……許せない!
我慢の限界でした。私の疲れも気遣いも、すべてなかったことにされたように感じ、ショックを受けたのと同時に、あまりにも配慮に欠ける夫と義妹に強い怒りを覚えました。
その夜、私は娘を連れて実家に帰ることを決意。夜のうちに荷物をまとめました。そして翌朝、のんきに「朝ごはんは~?」と起きて来た夫と義妹に「私は実家に帰るのでごゆっくりどうぞ」と告げ、家を出たのです。
初めて気づいた、当たり前の大切さ
私がいなくなってから、夫は現実を思い知ったようです。
義妹の滞在は続き、食事も片付けも当然のように押し付けられ、家は荒れ放題。暴れまわる甥の面倒を見ず、スマホをいじってばかりの義妹に業を煮やした夫はついに「もう帰ってくれ! 週末にいきなり家に来ないと約束してほしい」「今まで嫁に甘えすぎていたことがよく分かった」とはっきり伝えたそうです。
数日後、夫は実家まで謝りに来ました。
私は夫の謝罪を受け入れ、もう一度チャンスをあげることに。
「私の存在や気持ちを当たり前だと思わないこと」「家事も育児も分担すること」と、再び一緒に暮らすための条件を伝え、夫も承諾。家出から2週間ほどで、娘と自宅に戻りました。
それ以来、義妹が突然家に来ることはなくなり、ようやく家族だけで過ごす平穏な週末が戻ってきました。今では、義妹から連絡が来ても、夫が先に「今日は無理だよ」「自分で何とかして」と断っています。
あのとき私がいなくなって、ようやく“当たり前”が当たり前じゃなかったことに気づいたのだと思います。
家族だから何をしても許されるわけではありません。きちんと線を引くことが、結果的に家族みんなを守るのだと学びました。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。