そんな中、あるときから夫が急に身なりを気にするようになり、出張や飲み会で帰りが遅くなる日が増えていきました。
「仕事が忙しいだけ」そう自分に言い聞かせていたのは、現実から目を背けたかった私自身だったのかもしれません。
夫に彼女ができた……!?
ある日、信じられないことが起きました。夫は、若い女性を家に連れてきたのです。
「彼女ができたんだ。離婚して、この人と再婚するつもり」
ショックで頭が真っ白になりました。
その場で何かを言い返す気力は、私にはもう残っていませんでした。
彼女に向かって、「“お荷物”を引き取ってくれて助かります」と、精一杯の作り笑顔で伝え、最低限の荷物だけをまとめ、娘を連れて家を出ました。
彼女に逃げられた夫の謝罪
それから2カ月ほど経ったある日、夫から電話がかかってきました。
「今まで全部任せきりだったこと、身に染みて分かった。本当にごめん。戻ってきてほしい」
私が家を出てから、状況は一変したそうです。彼女は家事が一切できませんでした。料理は毎食、総菜やデリバリー、外食。洗濯物は溜まり、部屋は散らかり放題。
それまで家のことを一切してこなかった夫は、彼女と家事を押し付け合うようになり、口論が増えていき、彼女は「思っていた生活と違う」「家事とか無理なんだけど」と言い残し、家を去ったというのです。
このときようやく夫は謝罪してくれましたが、今私が戻れば、また同じ役割を求められ、また当たり前のように消耗していく――その未来が、手に取るように分かりました。
「家族を裏切ったこと、きっとこれから先もずっと許せないと思う。だから、もう戻らない」と静かに答えました。
電話の向こうで、夫は何も言えなくなっていました。
不倫した夫と彼女の末路
不倫の事実をもとに、彼女には慰謝料請求をしました。最初は強気でしたが、内容証明が届くと一転して態度を変えたそうです。「こんなことになるなんて思わなかった」その言葉を聞いたとき、私は初めて、心の中で区切りをつけることができました。
夫とも話し合いを重ね、離婚は成立しました。
夫は不倫相手といたところを同僚に目撃されたことで会社にも不倫の噂が広がり、周囲から距離を置かれ、苦しい立場にいるといいます。
その後、私は実家の近くに部屋を借り、娘と二人、穏やかで慌ただしい毎日を過ごしています。誰かに尽くすだけの人生ではなく、我慢を美徳とする人生でもない……これからは、娘と笑顔で過ごしていけそうです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。