初めて息子を長時間預けて外出
息子は生後6カ月。普段母乳のみで育てていましたが、近ごろはおっぱいが張ることもなくなり、息子に授乳するときにだけ母乳が出る、いわゆる「差し乳」の状態でした。息子は哺乳びんで育児用ミルクも嫌がらず飲むので、今回の外出前に搾乳も必要なかったのです。
久しぶりに荷物も少ないなぁといつもと違う身軽な様子に不思議な気分になりながら、息子を預けていざ出発! 久しぶりの“ひとり”という環境に少しワクワクしていました。
3時間後…おっぱいが張ってきた
外出してから3時間ほど経ったころ、私のおっぱいは張って痛みを感じ始めていました。普段4時間弱間隔の息子の授乳。「そろそろだよ」と言わんばかりに、私の体は授乳の準備を始めていたのです。
私はセミナーに参加していたので途中で退席するわけにもいかず、お昼休憩にちょっとしぼらないといけないかな?と考えながら過ごしていました。しかし、授乳モードに入った私のおっぱいはどんどん硬さを増して、ついには服の胸のあたりが濡れてきてしまったのです。
おっぱいがカチカチ! 服はびしょびしょ
やっと来たお昼休憩の時間。私は急いで授乳ルームに駆け込み上着を脱ぐと、下着とTシャツの胸の部分がすでにびしょびしょ⋯⋯。下着を外すとカチカチになったおっぱいからぽたぽたと母乳が勝手に出てしまっている状態。冷たいペットボトルを当てながら冷やし、軽くしぼって落ち着くのを待ちました。
こんなことになると予測できていなかった私は、母乳パットをあと1セットしか持っておらず激しく後悔。とりあえず落ち着いたおっぱいに母乳パットを当ててコンビニで急きょ買ったTシャツに着替えてセミナーに戻ったものの、とても大変な思いをしました。
生まれて今まで、息子がおっぱいを長時間飲まないという機会がなかった私。もし飲まなかったらこんなことになるんだと、今回の体験でとても驚きました。私の予想をはるかに超え、自分ではどうすることもできないあふれ出す母乳に四苦八苦し、結果服までびしょびしょになってしまったのです。次に外出するときには、きちんと対策をしていこうと思いました。
イラストレーター/さくら
著者:山下 ひいこ
1児の母。看護師・鍼灸師の資格を持ち、マタニティケアなどをおこなっている。自身の経験を生かし、不妊や妊娠・育児に関する体験談を中心に執筆活動をおこなう。