ある日のこと、義姉から突然連絡が入りました。姪が学校の学芸会でお姫様役を演じることになり、その衣装を作ってほしいというのです。
「ハンドメイドが商売なんだから、子どもの衣装くらい余裕でしょ?」と、期限はわずか5日後。しかも材料費すら渋る始末です。結局、姪の誕生日プレゼントという名目で引き受けることにしました。
作っている最中も、義姉はいつも通り姪をわが家に預け、食事から宿題のお世話まで私に押し付けてきました。結局時間が取れず、睡眠時間を削って姪の衣装を作ったのでした。
玄関先に姪を放置!?
衣装の騒動から1カ月ほど経ったある朝、義姉から「今家にいるか?」と尋ねられました。いつもは連絡なしでやってくるのに不思議だと思っていると、少し後に姪が1人で訪ねてきたのです。
驚きながらも家に通し事情を聞いていると、義姉から1通のメッセージが届きます。「1週間家を空けるから、娘をよろしくね!」
行き先も理由も告げず、ただ子どもを置いていくというあまりに無責任な行動。私が家にいるとわかってのことでしょうが、理解に苦しみます。
義姉を問い詰めると、友だちとハワイ旅行に行くと言います。単身赴任中の義兄には内緒にするよう、口止めまでされました。
私が抗議しても「主婦にだって息抜きは必要なの。あなたと違って私は毎日育児で大変なんだから、少しは協力してよ」と逆ギレする始末。さらに「子どもがいないんだし、時間はたっぷりあるでしょ」と言い捨て、そのまま連絡が途絶えてしまいました。
「また押し付けられた」と落ち込む私の隣で、母親に捨てられたような顔をする姪の姿がありました。その表情を見た瞬間、私は決めました。もう遠慮してはいけない——この人を「家族」として甘やかすわけにはいきません。
「ハワイ旅行」の真実
連絡もなく約束の期間を過ぎた10日後、義姉から悪びれもしない様子で連絡が入りました。「楽しくて連絡を忘れてたわ。今から迎えに行くね」
しかし、私の家で待っていたのは、私と夫、そして急遽駆けつけた義兄と姪でした。
実は義姉が旅立ってすぐ、私はこれまでの義姉のおこないを義兄に報告していました。以前から義姉の言動を疑っていた義兄は、すぐさま調査会社に依頼したそう……。そこで判明したのは、ハワイ行きを偽装した隣町での不倫生活でした。
義兄に問い詰められた義姉の顔は、みるみるうちに真っ青に……。
義姉は「お世話になった人が入院した。その人に息子の世話を頼まれただけだ」と見え透いた嘘をつこうとしましたが、もはやただの悪あがきに過ぎません。義兄の手には、生々しい写真の数々があったのです。
義兄は「言い訳は弁護士に言ってくれ。娘を捨てて男に走った君の居場所は、もうこの家にはないから」と冷たく告げました。
身勝手な言い訳
その後、義兄は弁護士を通じて離婚を突きつけました。焦った義姉は、今度は私に泣きついてきました。「不倫なんてよくあることでしょ? もう終わらせたんだから、許してって夫に伝えてよ!」と。
自分のしでかしたことの重大さを、彼女は最後まで理解していませんでした。子どもを置き去りにし、家族の信頼を裏切っておきながら、まだ自分の非を認めない姿には呆れてしまいます。
「あなたの娘、毎日泣いていたんですよ。あなたが不倫相手と遊んでいる間、彼女がどんな思いで過ごしたか考えたことがありますか?」 私ははっきりと告げました。
「もう二度と、姪やお義兄さんを傷つけないでください。私たちの前にも、二度と姿を見せないで」 絶縁を宣言すると、義姉は泣き崩れましたが、彼女の身勝手さに愛想を尽かした私たちが、手を差し伸べることは二度とありませんでした。
家族の形を壊した代償
その後、義姉と義兄の離婚は成立しました。親権は義兄が持ち、義姉は実家からも勘当され、孤独な生活を送ることになったそうです。
一方、姪は現在、義兄のもとで穏やかな生活を取り戻しています。離婚後も姪はわが家に遊びにきていますが、以前よりもずっと明るい笑顔を見せてくれます。
身勝手な振る舞いで周囲を振り回した義姉はいなくなりましたが、私にとって彼女が大切な姪であることに変わりはありません。これからは、彼女が二度と悲しい涙を流さないよう、親戚として温かく見守っていきたいと思っています。
◇ ◇ ◇
周りの人を頼って育児をすること自体は、決して悪いことではありません。時には周囲の手を借り、休息を得ることは、親自身の心身の健康を守るためにも大切なことでしょう。
しかし、それは「誰かに押し付けて良い」ということと同義ではありません。そこには相手への敬意と、親としての責任が必要です。
大切なのは親としての責任を自覚し、助けてくれる相手への感謝を忘れないこと。そんな最低限の気持ちを持ってこそ、周りの人も手を差し伸べてくれます。
大切な子どもと自分たちの生活を支えてくれる人たちへの敬意を持ち、共に成長を見守っていけるような健やかな関係を築いていきたいものですね。
【取材時期:2026年1月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。